(画像)Cookie Studio / shutterstock
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統一教会だけじゃない…まだまだあった“自民党と宗教団体”ズブズブの関係

安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、あらためて注目されている統一教会と自民党の関係。だが、これは氷山の一角にすぎないという。


「統一教会の正式名称は『世界平和統一家庭連合』。現金から土地まで、信徒のあらゆる私財を〝お布施〟に要求することから、破産する者も後を絶たない、極めて問題の多い宗教団体です。関連組織には徹底した反共産主義を掲げた『国際勝共連合』もあり、戦後、自民党の政治家は冷戦構造をニラんでつながりを深めていきました。〝家庭〟と名乗っていることから、家父長制を推進する自民党と思想的にもマッチ。安倍元首相が第一次政権でスローガンにした『美しい国』も、日本の初代会長・久保木修己氏が説いた『美しい国、日本の使命』から来ているというのが定説です」(宗教ジャーナリスト)


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フランスの経済紙『Les Echos(レ・ゼコー)』は7月11日、統一教会が欧米でカルト宗教と認識されているとの記事を掲載。自民党との関係は古く、反共産主義という思想を共有することから、選挙支援を受けてきたと解説している。


さらに強い結び付きを持つのが、最大の保守系団体である『日本会議』と中核構成メンバーが重複しているといわれる、神社本庁の関係団体である『神道政治連盟』だ。


「同議員連盟の会長は安倍元首相が務め、2019年の第4次安倍再改造内閣では、首相含む閣僚20人中、実に19人が日本会議・神道政治連盟の議連いずれかに所属していました。菅義偉内閣では21人中18人、岸田文雄内閣でも20人中17人と、その傾向は変わっていません。この『神道政治連盟』が目指すのは主に戦前回帰で、神社本庁の機関紙『神社新報』では、祭り主たる天皇が政治の決定権も握る戦前の君主制『祭政一致』がたびたび叫ばれています」(政治ジャーナリスト)

性的マイノリティーへの非科学的偏見…

今年6月には、同議連の会合でLGBTへの差別的な冊子が配布されたことも話題になった。

「同冊子には、『同性愛は精神障害で依存症』『回復治療や宗教的信仰によって変化する』『性的少数者のライフスタイルが正当化されるべきでないのは、家庭と社会を崩壊させる社会問題だから』など、性的マイノリティーへの非科学的かつ差別的な偏見が連ねられていました。むろん、同性愛は障害ではなく、〝『宗教的信仰』で変化する〟などオカルトに他なりません」(政治記者)


また、かつては「本当に存在するものは、神と神の作られた完全円満な世界だけ」という「唯神実相」を教えにした『生長の家』ともつながりが。しかし、こちらは近年〝決別〟が宣言されている。


「自民党はかつて『生長の家政治連合』を通じて支援を受けるなどズブズブでしたが、近年は原発再稼働などを巡って溝が生じ、16年の参院選以降は、生長の家が公式サイトで『与党とその候補者を支持しない』と表明しています」(同・記者)


何はともあれ、今回起きた悲劇を機に、自民党は政権与党第一党として、あらためて「政教分離原則」というものを正すよう努めてほしいものだ。