タレントのカンニング竹山の情報番組での発言を巡り、放送したTBSと竹山の所属事務所『サンミュージック』に対し、東京都が抗議文を送付していたことを『日刊ゲンダイ』が報じた。
記事によると、竹山は3月28日放送のTBS系『アッコにおまかせ!』の生放送で、小池百合子都知事やユーチューバーらが出演する広報動画の制作費について、「全部じゃないけど、そのうちの1本に4.7億円の税金が使われている」と発言していた。
「その後、『動画制作費ではなく、広告全体の経費でした』と番組内で訂正。謝罪したものの、小池都知事の怒りは収まらず、都は翌29日に抗議文を送付していたそうです」(スポーツ紙記者)
日刊ゲンダイの取材に対し、都の政策企画局は「動画の制作にかかった費用は計1800万円。4.7億円かかった事実はない。訂正を求めるため抗議文を送付した」と回答。同紙が、番組内で訂正していることを指摘すると、「4.7億円という数字が独り歩きし、都庁に抗議電話が殺到し迷惑している。正しい情報発信をしてもらうためにも抗議が必要と判断した」と、ファイティングポーズを崩さない。
「トランプっぽいよね」と批判
「竹山が間違えた4.7億円という金額は、緊急事態宣言が明けた昨年5月から9月までに都が計上した広告費の総額。動画制作費だけでなく、テレビCMの費用やWEB広告の出稿費なども含まれています。動画1本の費用と、半年分の広告費の総額を間違えた竹山が批判されるのは当然ですが、この未曾有のコロナ禍に、これほどの金額を広告に使っていいのか、という都政を批判する議論もあっていい」(前出のスポーツ紙記者)
まして、素直に訂正と謝罪をしているタレントに対して、わざわざ抗議文を送りつけた小池都知事には「言論統制だ」とのブーメランも。
「長引く自粛生活で、都民や飲食店経営者のストレスはピークに達している。そんな状況で、最近は有効な対策を打ち出すことができず、テレビの露出もめっきり減っている小池さんが『何よ、あのお笑いタレントは!』とヒステリーを起こしたことは容易に想像がつく。こうした器の小ささが、小池さんの欠点。過去に支持率急落を招いたような失言も、そろそろ出てきそうだね」(政治記者)
こうした小池都知事の〝圧力〟を、お笑いコンビ『おぎやはぎ』が、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で「トランプっぽいよね」とした上で、「ちょっと怖い世の中になってきましたよ」と批判した。
人気者の芸人を敵に回した小池都知事のほうが、旗色が悪くなりそうだ。
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