
阪神タイガースの開幕投手がプロ9年目の藤浪晋太郎に決定した。大役決定後、初の実戦となった3月12日の埼玉西武とのオープン戦では、初回にいきなり3失点したが、本人は「初回を除けば、先発らしい投球ができた」と、淡々と語っていた。
「精神面でようやく大人になったかな。今までの藤浪なら、小さなミスをきっかけにすべてがダメというか、悪い方にばかり転がっていたんですが」(在阪記者)
藤浪が大役をゲットできたのは、エース・西勇輝の持病による調整の遅れ、髙橋遥人の故障離脱など、チーム事情によるところが大きい。しかし、精神面での成長には〝ウラ〟があった。
「一昨年の秋季キャンプ、昨春のキャンプで臨時コーチを務めた山本昌氏のおかげ。藤浪は2020年-21年オフの間、山本氏と何度か食事をしています」(関係者)
藤浪を立ち直らせたのが〝外部〟なら、大役に抜てきした矢野燿大監督も意味深な発言をしている。「この年代にチームをけん引してもらいたい」と。
藤浪は2012年のドラフト1位。同年10月のドラフトが、昨今の不甲斐なさの原因と言えそうだ。
優勝から長く遠ざかっている理由
「同年2位は、北條史也。3位以下の選手は誰も残っていません。藤浪、北條という投打の高卒ルーキーを大きく育てていくつもりが、結局、伸び悩んでしまい…」(前出・在阪記者)
3位以下が残っていないのは、プロ野球界の厳しさか。ライバル巨人も1位の菅野智之以外は消えている。
しかし、矢野監督の言う「藤浪年代」には、入団年こそ違う同級生に木浪聖也、大山悠輔、近本光司などがいる。近本は入団3年目ながら、選手会長にも抜擢された。
「前会長の梅野隆太郎に矢野監督が『藤浪世代』の話をして、近本に決まりました。興味深いのは、3人とも大学や社会人を経てのプロ入りだということ」(前出・関係者)
北條を評価する声もあったが、それはグラウンド外でのリーダーシップが認められてのこと。高卒の藤浪、北條が「選手会長」に選ばれていないのは、「プロ9年目、20代後半の選手を育てられなかった証し」とも言い替えられる。優勝から長く遠ざかっている理由も、そのあたりにありそうだ。
「鳥谷敬、福留孝介、能見篤史が長くチームをけん引してきたのも、そのせいでしょう」(同)
「2013年組」の活躍が、今季のトラのカギを握っている。
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