東京ドーム (C)週刊実話Web
東京ドーム (C)週刊実話Web

岡田・信長vs阿部・家康“貧打に鳴く”阪神&巨人のベンチ裏

阪神・岡田彰布監督は短気で気性の荒い「織田信長」で、巨人・阿部慎之助監督は辛抱強く待つ「徳川家康」か――。


交流戦開幕から3連敗を喫した5月31日の千葉ロッテ戦後、阪神職員が取材エリアで待つ記者団に向けて、両腕でバッテンを作った。


【関連】藤浪晋太郎の“ノーコン病”が悪化 メッツ3Aでもボロボロで「日本球界復帰案」 ほか


試合後の監督インタビューはナシになったとの意味である。岡田監督は眉間に深い皺を寄せ、足早に球団バスに乗り込んだ。


「昨年5月は球団タイ記録の19勝を挙げ、独走態勢の足場を固めました。今年は10勝13敗1分け。打線低迷に加え、守備でもミスが続いています」(在阪記者)


その不振の打線を指して、こんなやり取りもあった。


交流戦初戦の日本ハム戦でのこと。試合後の監督インタビューでタッチアップをしないなどのミスを愚痴った後、記者団が「今は辛抱強く待つしかない?」と質問した。


すると、岡田監督は表情一つ変えずに、「いや、待たんよ。毎日試合あるのに」と返したのだ。


翌日、タッチアップを怠った森下翔太の打順を6番に下げ、小野寺暖を3番に抜てきしている。

置かれた状況が違う岡田監督と阿部監督

「第一期政権下では声を荒げる場面もありましたが、今は静かな口調でミスを指摘します」(前出・在阪記者)


対照的なのが、阿部監督だ。


28日のソフトバンク戦だった。6回無死一・三塁の得点好機で出したサインはスクイズ。しかし打球が投手の正面に転がったため、一塁走者を二塁に進めるしかできなかった。


このとき、球団イベントで球場入りしていた原辰徳前監督も「消極的では?」と首を傾げていたそうだが、翌日の同カードでサヨナラ勝ちを収めると、「1対0でやっと勝った? だから、無死一・三塁でスクイズのサインを出すんですよ。分かってください」と苦悩をさらけ出したのだ。


巨人打線も湿りがち。この時点で完封負け8度を数えていた。


交流戦突入と前後して、野手陣は早出特打ちの自主練習を開始。その報告は阿部監督も受けており、「効果が出るまで待つしかない」の心境になったのだろう。


「阪神は連覇を狙うチームであり、甲子園での主催試合はすでに100万人強を動員しています。ファンのためにも鬼にならなければいけないのが、岡田監督。G党は新任の阿部監督へ頑張ってのエールです。置かれた状況が違いすぎます」(球界関係者)


打線を“鳴かす”のは、どちらが先か。両監督の苦悩は、まだまだ続きそうだ。