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『エースの銀言』著者:斉藤和巳~話題の1冊☆著者インタビュー

『エースの銀言』三栄/本体価格1500円
『エースの銀言』三栄/本体価格1500円 (C)週刊実話Web

『エースの銀言』三栄/本体価格1500円

斉藤和巳(さいとう・かずみ)
元プロ野球選手、野球解説者。1977年11月30日生まれ、京都府出身。150キロ超えのストレートと2種類のフォークを武器に、沢村賞2回、最多勝2回、最優秀防御率2回、最多奪三振1回など数々のタイトルを獲得。2020年4月に自身のYouTubeチャンネルを開設。

――2003年に当時の日本記録15連勝、05年にも14連勝を記録するなど、〝無双〟でした。当時、どのような状態だったのですか?

斉藤 03年は目の前のことに一生懸命だったので、連勝記録はあまり気になりませんでした。二桁勝利を目標にしていたので、10勝に届いた時はホッとしましたね。シーズン途中から相手チームが自分を意識してるのが分かった時に、少し気持ちが楽になったことを覚えています。05年はけがで1カ月遅れの開幕だったのですが、むしろメンタル的な余裕はありました。

勝ち続けられた理由をよく聞かれますが、まずはチームメイトの助けがなければ無理です。個人的な部分で言うと、誰よりも勝ちにこだわり、そのための準備は誰にも負けない自信はありました。〝勝負は時の運〟なので、準備の分だけ運が自分に傾いてくれたんだと思います。

――18年のプロ生活で思い出深い監督はいますか?

斉藤 18年間ユニホームを着ましたが、実は一軍監督として一緒に戦わせていただいたのは、王貞治監督しか知らないんですよ。秋山(幸二)監督の時はリハビリ中で、そのまま引退という形になったので、実際は王監督だけになりますね。

仮に他の監督の下でプレーしていたとしても、間違いなく王監督の思い出が一番深かったと思います。

勝っても負けても“人の心を動かす”

――現役時代に心掛けていたことはありますか?

斉藤 コンディション調整やトレーニングは当たり前のことで、特別なことをやっていたとしても、それはプロとして当たり前だと思います。これはアマチュア時代にも心掛けていたので、特別なことではありません。その上であえて言うならば、勝っても負けても〝人の心を動かす〟ということでしょうか。

「また観たい!」「野球が好きになった!」など、どんな感想でもよいので、観てくれた人たちの感情をどう動かせるかが、プロとしての仕事だと思ってプレーしていました。

――現在、野球解説者として活躍していますが、今後やってみたいことは?

斉藤 昨年からYouTubeにチャレンジしているんですよ。他にも、DOUBLESIKSというアパレルブランドを展開しています。今はまだ将来設計がきちんと固まっていないので、いろんなことにチャレンジしながら、夢や目標を見つけて行くのも1つだと考えています。

知らないことを知る楽しさを感じながら、自分が興味のあることすべてにチャレンジするという人生も、それはそれで楽しいかなと思っています。

(聞き手/程原ケン)

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