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麻生VS石破「ポスト岸田」で抗争勃発!キーマン・菅前首相の動き次第で…

麻生太郎
麻生太郎 (C)週刊実話Web

9月末の任期満了に伴う自民党総裁選をにらみ、〝ポスト岸田〟の動きが活発化してきた。

最右翼は、報道機関の世論調査で常に上位に位置する石破茂元幹事長だ。

これを何としても阻止しようと戦闘モード全開なのは、岸田文雄首相の後ろ盾、麻生太郎副総裁で、石破氏に対し恨み骨髄なのは有名な話。やるか、やられるか、永田町では仁義なき戦いを制するのはどちらかが注目されている。

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5月14日夜、石破氏は東京・銀座の日本料理店で小泉純一郎元首相、山崎拓元副総裁、亀井静香元政調会長、武部勤元幹事長と会食した。

〝小泉政権時代のスター〟が勢揃いといったところである。

出席者が「党総裁選に立つべきだ」と語り、小泉氏が「首相になるには才能、努力、運が必要だ。義理と人情を大切にしなさい」と助言すると、石破氏はいつもの不敵な笑みを浮かべながら、こう答えた。

「当面は岸田政権を支えることに徹します」

この発言は、「当面」の期間が過ぎたら岸田首相に「宣戦布告」するという意味にほかならない。

石破氏は、昨年末に民放のBS番組で、自民党派閥の裏金問題における岸田首相の出処進退について、こう語っていた。

「『予算が通ったら辞めます』とか、そういうのはありだ。心中ひそかに決めてもいい」

2024年度予算成立後に退陣を検討すべきとの考えを示し、〝岸田おろし〟に手をかけたわけだが、この発言には「党が危機的状況にあるときに、自分のことしか考えていない」などと反発もあった。

すると、その後は政権批判を封印。今年4月には、ラジオ番組で衆院島根1区の補選について聞かれ、次のように答えた。

「島根を一生懸命やらないで『岸田けしからん、辞めろ』というのは、自民のすることではない」

何の恥じらいもなく、昨年とは真逆のことを言ってのけたのである。

全国紙政治部記者が言う。

「裏金問題で自民が揺れたときから、石破氏はこれをチャンスとみて、興奮が抑えられない状態だった。総裁選の話題になるのは百も承知で、小泉氏らとの会食に臨んだわけです。そもそも、大の石破嫌いで知られた安倍晋三元首相が凶弾に倒れ、今や岸田政権は崩壊寸前。興奮を抑えろというほうが無理な話です」

「後ろから鉄砲を撃つ人」

ただ、この石破氏の動きを苦々しく思っているのが、ほかならぬ麻生氏だ。

その憎しみに彩られた過去をザッと紹介すると、麻生氏は08年9月に発足した自らの政権で、石破氏を農林水産相に起用。ところが、政権末期に地方選で自民党が次々敗れると〝麻生おろし〟が起き、その先陣を切ったのが石破氏だった。

石破氏は与謝野馨財務相と首相官邸を訪れ、地方選敗北の総括を両院議員総会で行うべきだと直訴。事実上の退陣要求をしたのである。

一方、麻生氏は両院総会の開催を拒否し、解散・総選挙に持ち込んだものの、自民党が記録的な大敗を喫し、民主党政権が誕生した。

そのため、「閣下(麻生氏のこと)は石破氏に対するあのときの恨みを、今も忘れていない」(麻生氏側近)といわれているのだ。

また安倍氏に対しても、石破氏は第1次安倍政権下の07年7月の参院選で自民党が大敗した際、党会合で暗に退陣を促した。

「『私(安倍)か小沢一郎民主党代表(当時)かの選択だ』と訴えたのに、どう説明するのか」

おかげで安倍氏は生前、石破氏を「後ろから鉄砲を撃つ人」と言ってはばからなかった。

こうした経緯もあって、安倍氏の盟友でもある麻生氏は、是が非でも石破総裁の誕生を阻止したい考えなのである。

政治部デスクが言う。

「総裁選前に衆院選がなければ、麻生氏は総裁選で岸田氏再選に向けて自らの派閥をがっちり固め、安倍派内でも安倍氏に近かった萩生田光一前政調会長らを取り込み、解散が決まっている岸田派と徒党を組むでしょう。ポスト岸田を狙う茂木敏充幹事長をも説き伏せ、茂木派も味方につけたいと考えているはずです」

もっとも現在、麻生氏が次期総裁選に向けて警戒感マックスなのは、この総裁選が〝フルスペック〟で行われるからだ。

自民党関係者が、その仕組みを解説する。

「任期の途中で行われる総裁選は、国会議員や都道府県連代表による投票のみだが、任期満了に伴い行われる次期総裁選は、党員・党友の投票も行われる。このため地方票がそれなりの比重を持っており、地方で人気の石破氏に有利なのです」

ちなみに、次期総裁選では河野太郎デジタル相が出馬するかどうか流動的な側面はあるものの、河野氏と小泉進次郎元環境相が石破氏を支えるとの見方が大勢を占めているという。

対する麻生氏は「岸田首相では勝てない」とみれば、岸田派の上川陽子外相を総裁候補に立てる可能性も指摘されているが、その際、勝敗のカギを握っているのが菅義偉前首相だといわれている。

「菅氏は、岸田首相に21年の総裁選で不出馬に追い込まれた苦い記憶があり、〝岸田おろし〟ならぬ〝岸田つぶし〟に執念を燃やしている。今では周囲に『次は必ず主流派になる』と漏らしているといいます」(前出・自民党関係者)

一方、こうした石破氏や麻生氏、菅氏の動きを察知している岸田首相は、勝てるか分からない総裁選での勝負を諦め、イチかバチか総裁選前の解散・総選挙に打って出る可能性も残されている。

ただし、裏金問題が尾を引いたまま総選挙に突入すれば、政権交代も起こり得る。後世、その解散は「自爆テロ解散」と呼ばれることにもなりかねない。

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