(画像)DANIEL CONSTANTE/Shutterstock
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Apple Musicオールタイムベスト100が英語圏のアルバムばかり!“欧米至上主義”に偏ったランキングが物議

Apple Musicが発表した「名盤100選」が物議を醸している。“欧米至上主義”だと憤慨する音楽ファンも少なくない。


Apple Musicは5月13日より、歴代音楽アルバムの中から、最も優れた作品を厳選したベストアルバム100を発表。10作品ずつを毎日10枚、計10日間にわけて発表していった。


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ランキングはストリーミング回数を考慮することなく独自に編集されたもので、選定にはApple Musicの専門家チームのほか、有名なアーティスト、作曲家、プロデューサーが携わっている。


ランキングの1位はローリン・ヒルの『The Miseducation of Lauryn Hill』、2位はマイケル・ジャクソンの『Thriller』、3位はビートルズの『Abbey Road』、4位はプリンス&ザ・レヴォリューションの『Purple Rain』、5位はフランク・オーシャン『Blonde』といった結果だった。


「ランキングには、ニルヴァーナの『Nevermind』(9位)、ビヨンセの『Lemonade』(10位)、ジェイ・Zの『The Blueprint』(13位)、ボブ・ディランの『Highway 61 Revisited』(14位)、ダフト・パンクの『Discovery』(23位)、マイルス・デイヴィスの『Kind of Blue』(25位)、ビリー・アイリッシュの『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』(30位)など、ジャンルに若干の偏りはありますが、年代や性別を問わず、音楽史に残る傑作が名を連ねています」(音楽ライター)

「見事に英語のアーティストばかりでヒク」

しかしながら、英語圏の音楽に偏り過ぎだとして、物議を醸している。

ソーシャルメディア上の音楽ファンからは《基準が謎だし、無性に腹が立つラインナップ》《アジア人アーティストおらんくて横転》《見事に英語のアーティストばかりでヒクわ~。これでいいと思ってるのが嫌だわ~》といった意見が聞かれる。


「たしかにランキングに登場するのは、イギリスかアメリカのアーティストがほとんど。英語で歌っていないのは、76位にランクインしたバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』くらいかと。一応、ダフト・パンクやクラフトワーク、ビョークなど、非英米出身のアーティストもランクインしていますが、ごく一部です」(同・ライター)


なぜこのようなランキングになったのだろうか。


「前提として、ランキングは物議を醸すために作られるものでもあります。『○○が入ってない』という意見が出ることによって、その作品の価値が再び高まるのです。また今回は“アルバム”という単位。後世に与えた影響の大きさなどを考えれば、イギリスやアメリカの音楽が中心になることは仕方ありません。現在の音楽シーンは必ずしもアメリカが中心だとは言えませんが、オールタイムベストだとアメリカ市場を無視してつくることはできません」(同)


イギリスやアメリカに限らず、多くの国の音楽に触れあえるApple Musicだからこそ、あえて偏ったランキングを作ったのだろうか。