(画像)Sheila Fitzgerald / Shutterstock.com
(画像)Sheila Fitzgerald / Shutterstock.com

世界的なEV離れが加速!中古価格も大幅下落でオーナー悲鳴

欧米各国が「脱炭素対策」として進めてきた〝EV(電気自動車)シフト〟が、ここにきて失速しつつある。


世界中で販売台数が低迷し、ゼネラルモーターズやフォルクスワーゲン、フォード・モーターなどが販売計画を軒並み下方修正し始めているからだ。


【関連】トヨタがテスラを猛追!「全固体電池」実用化でEV市場を変える!? ほか

「EUを筆頭に、各国政府は多額の補助金をばら撒きEVシフトを推進。販売台数を増やしてきたが、昨年あたりからPHEV(プラグインハイブリッド車=充電可能なハイブリッド車)を含むHV(ハイブリッド車)やガソリン車への回帰が目立っている」(自動車ディーラー)


EVは、充電施設の不足や寒冷地で充電性能が下がるなどのデメリットが指摘されてきたが…。


「それに加えて、電気モーターに対応したメーカー以外の整備工場がなく、ガソリン車のように簡単に故障の修理が行えないこともネックなんです」(同)

「3年前に500万円で買ったテスラが…」

さらに、EVは最先端のリチウムイオン電池を搭載しているため価格が高い半面、モデルチェンジで航続距離や充電時間が改良されると、前期モデルのリセール価格(中古車買い取り価格)が大幅に下がる傾向にある。

実際、こんな悲鳴も聞こえてきた。


「3年前にテスラのEVを500万円で購入したが、下取り査定は110万円と言われ、がく然としました」(50代男性)


ちなみに、国際エネルギー機関(IEA)は「2035年にEVが世界の新車販売の5割弱を占める」と予測しているが、EVをけん引してきたテスラは「24年の販売台数は鈍化する」と予想している。


この動きは、「EVでは遅れを取ってきたものの、HVの技術に磨きをかけてきた日本の自動車メーカーにとって大きなチャンス」との見方もある。


「ただ、数々のデメリットが克服されれば、世界が再びEV化に進むのは確実です。それまでに、日本の自動車メーカーが世界のライバルに追いつき、追い越せるかどうか」(モータージャーナリスト)


ここからが正念場だ。