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俳優・石田純一「何が悪い? 不倫は文化」~物議を醸した『あの一言』大放言うらおもて~

石田純一
石田純一 (C)週刊実話Web 

1996年10月、写真週刊誌『フォーカス』で石田純一の不倫交際疑惑が報じられると、同月28日に千葉で開催されたチャリティーゴルフ大会に参加した石田の元へ、多数の報道陣が押し寄せた。

相手は雑誌モデルの長谷川理恵。当時の石田は42歳、長谷川は23歳で、実に19歳の年の差だった。石田は妻の松原千明との間に、小学校入学前の娘(女優のすみれ)がいた。

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報道陣から質問が矢継ぎ早に繰り出される中、「不倫とかって許されると思うんですか」という女性記者に対し、石田は「文化や芸術といったものが不倫という恋愛から生まれることもある。作品が素晴らしければ褒めたたえられて、その人の行為は唾棄すべきものとは僕は思えない」と答えた。

すると翌朝の『スポーツニッポン』(96年10月29日付)は、この件を「何が悪い? 不倫は文化」と大見出しで報道。この「不倫は文化」というフレーズは、石田自身が発したわけではなかったが、これ以来、まるで石田が不倫を賛美しているかのように伝わることになってしまった。

ただし石田は、これについて「趣旨としては合っているので、僕は全然、気にしていなかった」と話している。

実際、88年にトレンディードラマの代表作『抱きしめたい!』(フジテレビ系)でブレイクした石田は、モテ男のイメージで通っていたこともあり、当初はこの発言によるイメージダウンもあまりなかった。

その証拠に、不倫報道後の97年3月から始まった報道番組『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日系)において、石田は月曜から木曜のメインキャスターに抜擢されている(ちなみに金曜メインキャスターは、もろもろの事件を起こす前の田代まさしだった)。

だが、同年8月に長谷川との不倫交際が継続していることを再び報じられると、一度の火遊びなら許せても本気の不倫は許さないということだろうか、世間の空気が一変する。

キャスターはもちろんのこと、CMなど他の仕事からも降ろされて、当時の年収である約3億円が吹き飛ぶとともに、違約金の支払いなどで借金生活に転落。バブル期に4億5000万円で購入した自宅マンションを手放すことになった。

また、91年にオープンさせた高級タオルを扱うショップも、不倫騒動によるイメージ悪化で経営不振に陥り廃業している。

そして、99年には松原との離婚が成立する。石田と松原は88年に結婚しているが、91年になって石田が再婚で隠し子(俳優のいしだ壱成)までいることが発覚。長谷川との不倫については報道よりも先に、石田の背中についた大きな爪痕で気付いていたという。

コロナ感染で大バッシング

それでも娘のすみれのために結婚生活を続けていたが、石田による「不倫は文化」発言の翌日、すみれの私立小学校の入学試験があった。

松原は1人で面接に臨むつもりだったが、そこに石田もついて来た。だが、石田は面接官に不倫報道のことを突っ込まれると、笑ってごまかすような態度しかできなかったという。

それもあってか、すみれは不合格となったが、石田は当時を振り返り、「(すみれが試験に)落ちたとき、(松原)千明ちゃんの〝ブチン〟と切れる音が聞こえました」と話している。

石田は離婚後も長谷川との交際を続け、完全に破局を迎えたのは2005年のクリスマス・イブだったと語っているから、2人の関係は約9年にわたって続いたことになる。

この別れと前後して、石田はプロゴルファーでタレントの東尾理子と、21歳の年齢差を超えた交際をスタート。09年に結婚すると、これまでに3人の子宝に恵まれている。

激減した仕事のほうも、バラエティー番組への進出をきっかけに増加し、不倫話を振られても柔らかな物腰で受け流す様子が好評を得る。

また、東尾との結婚後は企業イベントに引っ張りだことなり、最盛期には年間80本近くの出演があったという。

だが、好事魔多しで、20年4月に沖縄のゴルフ場で新型コロナに感染。一時は命を危ぶまれるほど重篤な状態となった。

緊急事態宣言下でゴルフをしていたことに対する印象は悪く、また、回復後にも大人数での会食に参加するなど、いわゆる〝自粛破り〟を繰り返したことで多大なバッシングを受けてしまう。

コロナ禍前の16年には東京都知事選に出馬するかしないかの悶着で、メディア露出が減っていたタイミングでもあり、石田は不倫騒動のときよりも、さらに仕事を減らすことになってしまった。

今年1月に70歳となった石田は、現在、千葉県船橋市において『炭火焼肉ジュンチャン』を友人と共同経営している。

店には頻繁に顔を出し、お客さんと会話をしながら肉の焼き方を細かく教えたりもしていて、こちらはなかなか好評を博しているようだ。

(文=脇本深八)

石田純一◆いしだじゅんいち 1954年1月14日生まれ。東京都出身。俳優。早稲田大学商学部在学中に渡米し、帰国後に大学を中退して演劇研究所の研究生となる。79年にNHKドラマ『あめりか物語』でデビュー。『抱きしめたい!』(フジテレビ系)、『想い出にかわるまで』(TBS系)などに出演してブレイク。映画、ドラマ、舞台、キャスターなど多方面で活躍。

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