両国国技館 (C)週刊実話Web 
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飲酒騒動の“お灸”で完全覚醒!新小結・大の里「夏場所制覇」に期待高まる

大相撲の夏場所(東京・両国国技館)が、5月12日から始まる。季節がら、もっとも体の動きやすい時期だけに、熱闘に期待がかかる。


その中で注目なのが、入幕3場所目で早くも小結に昇進した大の里(二所ノ関部屋)だ。


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日体大出身、2年連続のアマ横綱で、192センチ、183キロの恵まれた体を生かし、入幕すると2場所連続で11勝を挙げ、先場所は尊富士と最後まで優勝を争った。


幕下10枚目格付け出しから、たった6場所での新三役は昭和以降、2位のスピード昇進だ。


末は横綱間違いなし、と誰もが太鼓判を押す大器だが、4月30日に行われた昇進会見は「大変お騒がせして申し訳ございませんでした」と、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が頭を下げる異例の謝罪から始まった。


というのも、昨年9月に20歳未満の幕下以下の力士と飲酒したとして、先月22日に相撲協会から師匠とともに厳重注意を受けたからだ。

昭和32年以来となる新小結の優勝に期待

「なぜ半年も経っての処分かというと、週刊誌に事件の暴露記事が載ると分かったため。大事な逸材だけに、できるだけ大ごとにしたくない協会サイドの配慮が働いた。もっとも、幕下を2場所で通過するなど、下積みの苦労をほとんど知らずに昇進した大の里にも、調子に乗り過ぎたところがあった。この際、ガツンとやっておこう、という協会の意図も垣間見えます」(協会関係者)

とんだ形で出鼻をくじかれた格好の大の里だが、昇進会見では「たくさんの方に迷惑をかけた。その分、(夏場所では)勝つ姿をお見せしないといけない」と汚名返上を誓い、「序盤5日間が勝負」と闘志を燃やしていた。


新小結は、初日に横綱にぶつけられるなど、序盤に横綱、大関と対戦することが多いからだ。


3日に行われた横審の稽古総見では、琴桜、豊昇龍、霧島の3大関と対戦し、3勝3敗と五分の成績を収めるなど、早くも有言実行する姿を見せた。


過去、新小結の優勝は昭和32年夏場所の安念山だけ。大の里の“お灸”の効果が注目される。