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蝶野正洋『黒の履歴書』~少子高齢化社会の行く末

蝶野正洋
蝶野正洋 (C)週刊実話Web 

先日、国立社会保障・人口問題研究所が「日本の世帯数の将来推計」というデータを発表した。

この推計によると、1世帯あたりの人数は2020年の平均「2・21人」から減り続け、33年には2人を割り込み「1・99人」となるという。

さらに50年には「単独世帯(1人暮らし)」が44%まで上昇。つまり、25年後には日本人の約半分が1人暮らしになるということだ。

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気になるのは65歳以上の男性の単独世帯のうち、59.7%が未婚だということ。要するに結婚していない独居ジジイが、街中や公園にあふれ返っている社会になるんだよ。

この独居ジジイたちが健康で働いているならいいけど、多分みんな体にガタがきているから、医療費や介護の費用が増大する。年金制度も含めて、現役世代への負担がかなり重くなってしまうだろうね。

あくまで経済的な利益で考えると、働かないジジイは早く死んだほうがいいということになる(笑)。

もちろんそういうわけにはいかないから、国からすると働けるだけ働いてもらって、老後はできるだけ短くしたいはず。なので日本人男性の平均寿命は81歳くらいだから、75歳まで仕事をしろという世の中になるかもしれない。

というか、そのくらいの計画でやらないと、日本が破綻してしまうだろうね。

俺も自分自身に当てはめてシミュレーションしてみると、まず子供たちが大人になり、結婚するなどして家を出ていく。

カミサンは親戚の世話をするため、しばらくドイツに帰る。そうなると、俺も70代くらいで1人暮らしすることになるかもしれない。

リモートでつながれる社会が理想的?

先日、カミさんがドイツに帰っていて、俺が家事をやったり子供の面倒をみていたんだけど、それは嫌いじゃないんだよね。

朝起きて朝食を作って、その食器を洗って子供を送り出す。それからゴミ出しをして、犬の散歩に行く。帰ってきてひと休みして、昼からリモートで仕事をする。

そんなペースの毎日だったんだけど、それなりに楽しんではいた。

でも、これが1人暮らしで、さらに仕事も引退していたら、家事はやる気が起きないし、話す人がいなくて塞ぎ込んでしまうかもしれない。

こんな将来を避けるためには、いつでもリモートでつながれるようにしたほうがいいと思うんだよ。自宅を常にカメラでつないで共有して、画面の向こう側には常に近所の人や友達がいる状態だ。

1人暮らしの高齢者のコミュニケーションとしては、楽でいいんじゃないかな。

高齢者用施設の数も限られているし、大人数で一緒に暮らすとなるとトラブルが起きやすい。

だったら、それぞれの家を老人ホームの個室とみなしてリモートでつなぎ、その中には介護士や医者も常駐していて、何かあればすぐに駆けつけてくれるとかね。

これなら統計上はみんな独身1人暮らしだけど、疑似共同体のようなコミュニティーが形成できる。

どうせジジイたちはリモートでも他人の話なんて聞かないで、適当に好きなこと喋っているだけなんだろうけど(笑)、とりあえず常に社会とつながれる場所を作っておくというのが、少子高齢化社会の対策になると思うね。

蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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