(画像)icosha / Shutterstock.com
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2050年に「単身高齢世帯」2割超え!身寄りもカネもない“孤独な老人”を支えるのは…

2050年には5軒に1軒が単身高齢者に!?


そんな衝撃の推計を、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が発表した。


この予測の背景には、人口規模が大きく、未婚率が高い「団塊ジュニア世代」が高齢期に入ることが要因としてあるという。


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同世代は就職氷河期を経験し、非正規雇用が要因で低収入の人も目立つ。身寄りもカネもない孤独な老人が溢れる社会が迫っているのだ。


「社人研によると、20年に38.0%だった一人暮らし世帯の割合は、50年に44.3%に上昇。うち65歳以上の割合は13.2%から20.6%に膨れ上がるそうです」(社会保障問題に詳しい記者)


しかも、独居高齢者の未婚率は20年に男性が33.7%だったものが50年には59.7%に、女性が11.9%から30.2%に急増するというから驚きだ。


「未婚で身寄りもなく、非正規雇用を強いられたため貯金も少ない高齢者に対し、社会がどう対処していくかが問われることになりそうです」(同・記者)

住宅の確保もままならない

身寄りのない単身高齢者が抱える問題として深刻なのは住宅の確保だ。孤独死を余儀なくされ、引き取り手もいない高齢者の入居が拒否されるケースは後を絶たない。


「将来的には、入居したはいいが蓄えもなく、家賃が払えなくなるケースの増加も予想される。また、親が亡くなり未婚で子供もいない人が年を取り、認知症になるといったケースも続出するはず。それぞれの地域で見守りのシステムを構築する必要もありますね」(同・記者)


加えて介護のニーズも増えるため、社会保険料のさらなるアップも避けられない。


政府は、全世代で社会保障を賄っていく「全世代型社会保障」を進めている。それでも、現役世代に保険料の負担が重くのしかかってくることは確実だ。


全国紙の厚生労働省担当記者が言う。


「政府は異次元の少子化対策に必死になっているが、単身高齢者の急増こそ〝静かなる有事〟といえます。こちらの対策も待ったなしですよ」


同じ高齢者でも、せっせと裏金作りに励んできた政治家には無縁の話。単身高齢者には悲惨な末路が待っているかもしれない。