(画像)Nagy-Bagoly Arpad/Shutterstock
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「栃木夫婦遺体損壊事件」元子役逮捕の衝撃 ジブリ実写映画から大河ドラマまで“大量お蔵入り”危機

5月1日朝、栃木県の夫婦遺体損壊事件で、新たに20歳の元俳優・若山耀人容疑者が逮捕された。


事件をめぐっては先月16日、飲食店経営者の宝島龍太郎さんと妻・幸子さんが、栃木県那須町で遺体にて発見。21日に埼玉県越谷市の建設業・平山綾拳容疑者が死体損壊の疑いで逮捕され、「遺体の処理などを指示され、知人2人に依頼した」と他者の関与を供述した。


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29日に指示役と見られる佐々木光容疑者が逮捕され、5月1日に実行役として、韓国籍の姜光紀容疑者を死体損壊の疑いで逮捕。若山容疑者は同未明、2人目の実行役として逮捕された。


事件の凄惨さ、計画性もさることながら、驚くべきは若山容疑者のプロフィールだ。


「若山容疑者は元ワタナベエンターテインメント所属で、当時小学生だった2012年に子役としてデビュー。北川景子の主演ドラマ『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)に抜擢され、『仮面ライダーウィザード』(テレビ朝日系)など、順調にキャリアを積んでいきました」(芸能ジャーナリスト)


若山容疑者はその後も、『Nのために』(TBS系)、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、『水戸黄門スペシャル』(TBS系)など、人気ドラマに数多く出演。映画でも、『魔女の宅急便』『曇天に笑う』など、注目度の高い作品に起用されていた。

ガイドラインも二転三転させざるを得ず?

まさに転落人生と言っていい若山容疑者だが、ここで懸念されるのが、人気作・話題作の封印化だ。

「近年〝作品に罪はない〟〝作品と演者やプロデューサーは別物〟という価値観が根強いものの、依然として不祥事があった場合に放送・配信を自粛するのが日本エンタメ界の通例。昨年は、NHKオンデマンドから市川猿之助の出演作が削除されましたし、ジャニー喜多川氏演出の作品も、生前どんなに高い評価を受けようと封印されました」(同・ジャーナリスト)


NHKはその後、対応を一転させ、今後は封印させないとの方針を示している。


「猿之助事件の直後、NHKは今後の方針として、出演者に不祥事が起きても作品性を尊重し、お蔵入りしないと明らかにしました。これに則り、年末に起きた村杉蝉之介の薬物事件では、出演作『どうする家康』のNHKオンデマンド配信を停止しないと、メディア総局長が定例会見で明らかにしています」(同)


しかし、事件の重大性を踏まえると、今回はお蔵入りを避けられない状況だという。


「組織的かつ計画的な惨殺事件とくれば、話は変わってくるでしょう。いくら作品性を尊重するとはいえ、想定しているのは薬物や暴行といった事件でしょう。コンプラ重視の昨今、殺人や死体損壊は事の重大さに鑑みて、封印作品の特例になるはず。NHKがこの指針なら民放も続くでしょうし、若山容疑者の大量の過去作は、一斉に再放送・配信禁止になりますね」(映像会社勤務)