(画像) Apisit pornpanyanukun / Shutterstock.com
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恵比寿にユニクロは似合わない?“ハイソな街”への出店に反発の声も…オープン初日には大行列

4月26日、恵比寿にユニクロがオープンした。庶民の強い味方、日本が誇るファストファッションブランドが東京の一等地に出店する理由とは…。


ユニクロ恵比寿店は恵比寿駅のほど近く、オシャレ複合施設のキュープラザ恵比寿の1・2階に店を構えた。以前はアウトドアメーカーのモンベルが入っていた場所だ。


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恵比寿への出店は初めてのことで、ユニクロは「『恵比寿にユニクロをつくってほしい』長年、そんなご要望をいただいてきました」「ずっと物件を探してきましたが、ようやく駅からすぐの好立地が見つかりました!」「東京のカルチャーを常にリードし続けてきたこの街に、ライフウェアをお届けし、恵比寿をさらに盛り上げていきたいと思います」と気合の入ったコメントを発表している。


来店記念特典や購入先着特典なども準備。オープン初日の26日は行列ができるほど大きな盛り上がりを見せている。


しかし、ソーシャルメディアには《恵比寿にユニクロいらなくね?》《恵比寿ってユニクロが出店するような街になっちゃったの?》《ユニクロができて喜んでる恵比寿住民、住む場所を間違えてません?》《恵比寿ってもうオシャレな街じゃない》といった意見も寄せられている。

大きく変化する東京の一等地

「以前からユニクロは積極的に一等地への出店を目指してきた。その代表が2012年にオープンした銀座店。現在はインバウンド客で、平日でも大混雑しています。恵比寿店も初日に行列ができるほどで、需要の高さが伺える。しかし、銀座や恵比寿といえば“憧れのハイソな街”というイメージを持つ人も多い。時代が変わったといえばそれまでですが、やはり現在のユニクロは国民服と言えるほど親しまれているのでしょう」(経済部記者)

銀座にユニクロができて10年以上が経つが、その間に日本はどのように変わっていったのだろうか。


「ユニクロ銀座店のオープンから、ファストファッションブランドが強い力を持つようになり、同じような低価格帯のビジネスが大きく盛り上がってきた。しかし、企業が低価格路線で競争力を持つと価格競争が始まり、結果的に企業の収益が悪化。リストラなどによる失業者が増えるという指摘は以前からあった」(同・記者)


円安の影響もあるが、日本の名目GDPは来年インドに抜かれ、世界5位になるとIMFが予想している。日本は今年2月にドイツに名目GDPで抜かれ、4位に後退したばかり。日経平均株価は3月4日、終値で4万円台を記録し、史上最高値を更新したのだが…。


「銀座の複合施設マロニエゲート銀座2は、地下1・2階がスーパーマーケットのオーケー、1~4階がユニクロ、6階に100円ショップのダイソー、7階に回転寿司のくら寿司が入っています。“ユニクロ以前”、バブル崩壊からの平成不況でDCブランドが廃れ、裏原や代官山などになった個性的な洋服店が隆盛しましたが、ユニクロの成長とともに衰退しました。少し前には代官山が空き店舗だらけになったと話題になっていましたね」(同)


次にユニクロが出店するのは、代官山なのだろうか。