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日本ハム・斎藤佑樹をクローザー候補に押し上げた“素人球”

Andrey Yurlov / Shutterstock

元〝持ってる男〟の日本ハム・斎藤佑樹が、リハビリ期間をスッ飛ばして、いきなりの一軍戦力となるかもしれない。

「日本ハムは今年もクローザーが決められないかも…。当初の構想通り、杉浦稔大でいくのか。それとも、セットアッパーの宮西尚生、秋吉亮もいますが…」(ベテラン記者)

育成の長谷川凌汰も予想されている。未知数の育成投手まで候補に入ってくるところからも〝本命不在〟は間違いなさそう。だが、地獄を見た斎藤が、クローザーの地位を虎視眈々と狙っているという。

「昨季終盤、右ヒジの靱帯を断絶していたことが分かりました。一時は引退も囁かれたのですが、保存療法が効き、キャンプでもごく普通に練習できました」(球界関係者)

今キャンプで3500球を投げきった。斎藤自身、「まだリハビリ中です」と言いつつも、「スピードも上がってきた」と手応えを口にしていた。変化球も解禁し、「去年の今頃とは比べものにならない」と、周囲も認めている。

とはいっても、斎藤は2017年以来、一軍での勝利がない。キャリアハイはルーキーイヤーの6勝、プロ通算15勝26敗。そんな斎藤が守護神争いのダークホースに浮上してきた理由は、本人の〝低迷〟にあるようだ。

プロが最も打ちにくいピッチャーになる!?

「ハッキリ言って、斎藤の投げるボールの球筋は『本当にプロ?』というレベル。だけど、それを逆手にとれば、プロのバッターには最も打ちにくいピッチャーになるんですよ」(同)

短所を認めれば武器になる。その助言は過去にされたこともあった。しかし、これこそ、彼の本当の短所だが、身の丈を認めようとしないのだ。

「150キロ超えの直球、多彩で鋭利な変化球、その両方を追い求め、かつ先発完投型の完全タイプの投手になろうと、常に反抗してきました」(関係者)

しかし、今の斎藤は違う。キャンプ完走の共同取材では「チームが優勝して、その戦力になること」と、謙虚に目標を語っていた。

二軍でも中継ぎで、毎年のように「引退危機説」が伝えられてきた。本人も分かったのだろう。自身の本当の実力と「どんな役どころでもいいから、一軍戦力に」の姿勢を…。

元アイドル・紺野あさ美を妻に持つ杉浦も、救援の経験は少ない。謙虚になった斎藤が試合を締める、そんな姿が見られそうだ。

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