支持率が発足後最低を更新し続ける中、岸田文雄首相がアメリカを公式訪問した。だが、この外交アピールも支持率回復には繋がらなさそうだ。
岸田首相は日本時間9日朝、政府専用機でアメリカに到着した。今回の訪米は日本の首相として9年ぶりの国賓待遇とされており、アーリントン国立墓地での献花、現地財界との意見交換、バイデン大統領との首脳会談などが控えている。
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10日にホワイトハウスで行われる公式晩餐会には、日本からも各界の著名人が招待され、YOASOBIが出席することも話題に。11日には、岸田首相みずからアメリカ議会で演説を行う予定だ。
首相官邸の公式Xは、到着まもなくして、現地の動画をアップ。着陸した政府専用機のタラップから首相夫妻が降り、演奏隊や子どもたち、要人から歓迎される様子を公開した。
だが、一見すると歓迎ムード漂うこの動画には、アメリカ側の無情さが現れている。
「国賓待遇と銘打っているが、空港の出迎えには、バイデン大統領はおろかハリス副大統領もブリンケン国務長官の姿もない。唯一、要人らしいのはエマニュエル駐日大使ですが、彼は現地の要人とは言い難い上、役職としても見劣りは否めません。言葉を選ばずに言うと、〝国賓〟は名ばかりで、ナメられている」(政治担当記者)
頼みの綱だった訪米失敗で“岸田政権9月退陣”に現実味
この対応に国民からは《極貧待遇 全然国賓レベルではない》《要人が1人もおらん。国賓待遇とは誰が言ったのか?》《これを機に岸田総理は己の立ち位置を自覚すべき》《ホワイトハウスの要人は誰もいませんね。どうして国賓待遇と言えるのでしょうか?》といった声が寄せられている。
「政治において、サミットや首脳会談といった外交は、これまで幾度となく支持率アップの道具に利用されてきた。特に相手がアメリカの場合、表面上でも両首脳が笑顔で握手を交わすだけで〝日米同盟が深化した〟との印象を与え、国民の支持を集めやすい」(フリージャーナリスト)
しかし、着陸からミソがついてしまった今回、岸田首相の思惑は外れてしまった感が否めない。9月には自民党の総裁選も控える中、厳しさは増すばかりだ。
「首相は支持率の低下に歯止めかからず、今回の訪米を外交成果と強調し、政権浮揚に繋げたい思惑がある。しかし、到着からこの有様では、支持率回復も党内求心力の向上も期待できない。こうなると、9月総裁選での再選も厳しく、来年の任期満了までにどこかで訪れる解散総選挙は、違う首相で戦うことが濃厚となる。菅義偉から岸田首相に変わった時のように、〝選挙のために首をすげ替える〟光景が繰り返されるでしょう」(政治アナリスト)
いずれにしても、岸田首相のレームダック化は止まりそうにない。苦難が続く岸田首相だが、バイデン大統領と何を話すのだろうか。
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