NHK (C)週刊実話Web
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NHKの過剰なクレーム対策で『虎に翼』ストーリー崩壊?昭和時代の男尊女卑を描き切れない背景

4月1日より放送がスタートした伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』。クレーマーに配慮したようなマイルドな描写が物議を醸している。


日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった女性・三淵嘉子さんをモデルにしたオリジナルストーリー。ドラマは昭和6年の東京からスタートし、女学校に通う猪爪寅子(伊藤)が、周囲から〝魔女部〟と陰口を叩かれた女性だけの学び舎で、自らの道を切り開くため法律を学んでいく。


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「まだまだ女性の権利が低い昭和初期を描いていることから、初っ端から男尊女卑や、現代では時代錯誤な描写が多々見られます。例えば、寅子がお見合い相手の横山太一郎(藤森慎吾)と対面した際、寅子が社会に物申すと、太一郎は『分をわきまえなさい。女のくせに生意気な!』と激高。また、寅子の母・はる(石田ゆり子)は、結婚こそが女性の幸せだと押し付けて強引にお見合いを勧める。頭の良い女性が疎まれるため、〝賢い女はバカなふりをする〟という風潮まであります」(ドラマライター)


ただ、男尊女卑の考えが随所に出てきながらも、寅子の周りはそんなことはない。

『不適切にもほどがある!』はノークレームだった?

彼女の父・直言(岡部たかし)は、はるの尻に敷かれているし、太一郎以外で、寅子のことを「女性だから」といって、あからさまに見下すような人は出てきていない。

「微妙にマイルドな描写は、当時の価値観をそのまま描くと、視聴者からクレームが来て、炎上するからではないかと指摘されています。つい最近も、朝ドラ『らんまん』や、大河ドラマ『どうする家康』などで、当時の時代背景を考量したうえで、女性蔑視の台詞を描いただけで炎上していた。NHK側が特に気をつかっているのでしょう」(同・ライター)


実際、SNSには《時代とはいえ、男尊女卑モラハラ上等の法律にイライラしてる》《朝から男尊女卑を見せつけられるのは辛い》といった批判の声も少なくない。


しかし、時代背景を考慮したうえでの不適切発言といえば、つい先日まで放送されていたドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)は、昭和のセクハラ・パワハラ祭りでも、注意書き一つ入れることでクレームが来なかったという。


朝ドラや大河も、同じように「この作品には不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み、当時の表現をあえて使用して放送します」と注釈を入れなければいけない時代が来るのだろうか。