テレビ朝日 (C)週刊実話Web
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『モーニングショー』吉村知事の“出禁発言”完全スルーに称賛の声「玉川さんが無視したのは大正解!」「スゴく大人だなと感心する」

かつてズバズバと切り込んでいた姿勢はどこへ――。テレビ朝日が自民党に続き、維新の会にも〝白旗〟をあげてしまったのだろうか。


3月23日、建設費の肥大化が問題視されている大阪・関西万博に関して、吉村洋文大阪府知事から問題発言が飛び出した。


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知事は同日に開かれた「大阪維新の会のタウンミーティング」にて、万博に批判的な報道への不満を連発。


その中で、「名前言いませんけど、『モーニングショー』の『玉川徹』。いま批判するのはいいけど、入れさせんとこかと。『入れさしてくれ』と、『これ見たい』って言っても、『モーニングショー』は禁止」「玉川徹は禁止って言ったろかなと」と発言し、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)と、コメンテーターの玉川徹氏を、名指しで〝万博出禁宣言〟したのだ。


当然、これは権力者が特定の一般市民を名指しし、弾圧する発言だとして炎上。各メディアが取り上げ、知事は4月1日の府庁囲み取材で「僕自身に実際に出禁にする権限があれば問題だが、出禁にする権限が全くないという前提での発言」と釈明。


そして「日本語として理解してもらえば分かる」「実際には出禁なんてできない」「僕の政治的な主張です」などと主張している。


これらの釈明も各媒体で報じられたが、当の「モーニングショー」は翌2日の放送で吉村知事の話題を一切扱わず、まるでなかったかのように淡々と進行していった。


日頃はズバリと斬り込む玉川氏はおろか、番組全体でダンマリを決め込んだワケは…。

政治団体からの“圧力”が効きまくっていた?

「テレ朝がすっかりビビって〝飼い慣らされている〟ということです。同局は過去にも政府や自治体といった公権力から、『お願い』『抗議』という名の〝圧力〟〝介入〟を受けている。これらが効いて『面倒なことにはしたくない』と、すっかり事なかれ主義になっているのでしょう」(フリージャーナリスト)

圧力の例は枚挙に暇がないが、近年で話題になったのは2019年。現在、裏金問題で炎上中の自民党・世耕弘成参議院議員が『報道ステーション』に抗議した件だ。


12月10日の報ステは「桜を見る会」をめぐり、当時の菅義偉官房長官が会見で「(国民に)理解をいただけるような対応を取っていきたい」と発言したVTRを伝えた。


直後、ナレーションで「ただ、政権幹部とは対照的に、与党内は早くも年越しムードが――」と続けると、世耕議員の定例会見の映像に切り替え、「説明できる範囲はしっかり説明をした」という発言を報じ、記者から「(年内の定例会見は)いつまでやるんですか?」と聞かれた世耕議員が、「えっ? もう『良いお年を』というか…(笑)」と発言した映像を流した。


これに対し、世耕議員は自身のXで《今日の会見が今年最後になるかもしれないという意味で「良いお年を」と言っただけなのに、それを桜を見る会と絡めて、問題を年越しさせようとしているかのように編集している。印象操作とはこのことだ》などと抗議を連投し、自民党幹事長室にテレ朝報道局長を呼びつけたという。


これが効いたのか、翌日の放送では、富川悠太キャスターが世耕議員に謝罪。「誤解を招く表現」だったとして平謝りに徹した。


そして12月10日、世耕議員のVTRを担当したデスクは経済部への異動が発表され、翌年4月にチーフプロデューサーと筆頭デスクが交代するとも発表。抗議の一撃で、関係者が粛清される前例を作ってしまった。


2014年11月には、自民党から報ステのプロデューサー宛てに、アベノミクスを巡る報道について「放送法4条に照らして、報道ステーションの報道は十分な意を尽くしているとは言えない」といった旨を明記した文書が送付されている。


自民党のみならず、ついに維新にまで屈したテレ朝には、公正な報道を望む視聴者もガッカリだろう。


しかし一方で『モーニングショー』の姿勢に《玉川さんが無視したのは大正解!》《それでいい。維新の挑発には乗ってはいけない》《さすがスタッフ、よくわかっている。イジる価値がない》《ガン無視するところはスゴく大人だなと感心する》といった声も聞かれる。


是非、玉川氏には万博へ足を運び、現地から情報を伝えて欲しいところだ。