島田洋七 (C)週刊実話Web
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岩手県での無料講演会にもしかして…~島田洋七『お笑い“がばい”交遊録』

東日本大震災は今年3月11日で13年となりました。被害の大きかった岩手県出身の野球選手が大活躍ですね。


佐々木朗希選手に大谷翔平選手。中でも、大谷選手はニュースで見ない日がないくらい注目されていますね。人間はどこかしら、欠点や嫌味があったりするものじゃないですか。


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でも、大谷君にはそれがまったくない。マスコミを前に話している言葉も姿勢も、素晴らしいですよ。


結婚したことも、するべきときにしっかりと公表するし、SNSで奥さんとのツーショット写真も公開したでしょ。


おまけに夫婦そろって高身長でスタイルもよく、非の打ちどころがない。普通、背が高かったら痩せすぎていたり何かがあるはずです。


ニュースを見ていてビックリしたのは、ニューヨーク・ヤンキースのファンが「ヤンキース優勝目指して頑張れ! でも、大谷選手は別です」とか、オープン戦で大谷君が所属するロサンゼルス・ドジャースと対戦したシアトル・マリナーズのファンが「マリナーズに勝ってほしいけど、大谷選手にはホームランを打ってほしい」と、インタビューで答えていたこと。


メジャーリーグの他のチームのファンも、大谷君個人のファンだと語っていたのは珍しいですよね。

ひょんなことから講演会を開くことに

俺も野球選手やサッカー選手、芸能人でサインをもらいたいなと思う人は何人かいました。でも、佐賀から海外まで行って、サインをもらうとか、ひと目でも見てみたいと思ったのは大谷君が初めてです。

残念ながら共通の知り合いは、いなさそうですね。だって、年齢が違いすぎますよ。


でもね、コロナ禍になる少し前、岩手県・大船渡で無料の講演会を開催したことがあるんです。講演会はひょんなことがきっかけだったんです。


2018年くらいですかね、福岡で50歳くらいのおばちゃんたちに「洋七さん、握手してください」と声を掛けられたんです。


「どこから来たん?」、「実家は岩手なんですけど、今は縁あって九州で仕事しています」、「岩手ですか。大変でしたね。皆さんもう元気になりましたか?」、「見た目には復興してますけど、悩んでいる方もいっぱいいます。洋七さん、岩手へ行って、笑かしてください」、「でも、笑いっちゅうのは失礼なことも言いますから」、「これだけ時間も経てば、みんな笑いたいと思いますよ」。


そう言われて、自宅に戻り、すぐにボランティアで講演会をしようと決めましたよ。俺が大船渡のリアスホールの大ホールを電話で予約し、チケットだけはそのおばちゃんの従兄弟に、向こうでさばいてもらいました。


おばちゃんに連絡すると「えー、本当にやるんですか」と驚いてましたよ。


当日、弟子も合わせて6~7人で大船渡へ行って講演会をしました。無料ということもあって、いろんな人が協力してくれて、お客さんも老若男女、たくさんの人が来てくれました。


若いお客さんの中に、もしかしたら大谷君と知り合いの人がいたかもね。


それにしても、大谷翔平君と10分でもいいから入れ替わってみたいですね。きっと朝から晩まで野球のことばかり考えてるんでしょうね。
島田洋七 1950年広島県生まれ。漫才コンビ『B&B』として80年代の漫才ブームの先駆者となる。著書『佐賀のがばいばあちゃん』は国内販売でシリーズ1000万部超。現在はタレントとしての活動の傍ら、講演・執筆活動にも精力的に取り組んでいる。