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水原一平氏の解雇問題で大谷翔平に責任論 名義口座から送金の不可解さ 現地ファンも動揺「翔平が試合に賭けていなかったことを願うばかり」

Steve Cukrov
(画像)Steve Cukrov/Shutterstock

WBCで侍ジャパンがアメリカを下して世界一に輝き、大谷翔平がMVPを獲得したのは、昨年3月22日のこと。あれからちょうど1年が経ち、英雄視され続けてきた大谷だが、通訳・水原一平氏の解雇で状況が変わろうとしている。

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日本時間3月21日早朝、ロサンゼルス・ドジャースが、水原氏の解雇を発表。その数時間前にはメジャー開幕戦が韓国で行われたばかりのタイミングだっただけに、日本中が衝撃に包まれた。

さらに、球団が解雇理由を「巨額の窃盗の疑い」と発表したことで、衝撃はさらに広がっていく。

現地報道によると、水原氏はFBIの調査を受けているカリフォルニアのブックメーカーで、2021年から賭博を繰り返していたという。これにより、450万ドル(約6億7600万円)もの借金を作り、韓国での開幕戦終了後、選手たちの前でギャンブル依存症であることを告白。「全て私の責任です」などと謝罪したという。

一連の事実は、FBIがブックメーカー運営者のマシュー・ボウヤー氏を捜査する過程で判明。少なくとも昨年9月と10月の2回、大谷の口座からボウヤー氏に50万ドルずつ送金されていたことも分かったのだ。

水原氏はアメリカのスポーツ専門チャンネル・ESPNのインタビューに応えたのだが、いわく、大谷には自ら借金の返済を頼んだという。大谷は「二度とこのようなことをしないように助ける」と応じたそうで、いわば、親しいビジネスパートナーのために返済の手助けをした形だ。

「動機はどうあれ、FBIの調査を受ける賭博業者に大谷が送金した疑惑が浮上しているのは事実。良かれと思ったとはいえ、責任論が浮上するのもやむを得ない。業者が違法性を指摘され、大谷の関与が事実だとすれば、出場停止などの処分が下る可能性もゼロではないでしょう」(スポーツ紙記者)

FBIが捜査する賭博業者に送金…大谷翔平の関与は?

英語圏の反応を見ると、「翔平が試合に賭けていなかったことを願うばかり。彼が捜査に巻き込まれて八百長の傾向が出たら大変なことになる」「日本語を勉強して仕事に応募する時期です」「一平はアストロズの秘密諜報員であることが判明した」「翔平の周りに良いサポートがあり、精神が完全に破壊されないことを願っています」など、現地ファンからも悲鳴が相次いでいる。

また、日本のファンからは《大谷も怪しすぎだろ。金の管理どうなってんの?》《大谷の管理責任は問われないのかな?》など、責任を問う声は多い。

「水原氏は『翔平は私の借金のことは知らず、送金もしていない』と当初の説明を翻し、『翔平は賭博に全く関与していなかった』などと関与も否定しています。しかし、本人確認が厳格な口座において、大谷名義でブックメーカー側に送金されたと言われており、大谷を庇っている印象は否めません」(同・記者)

日本のマスメディアでは、大谷が被害者かのような報道が目立つ。例として、大谷番組として名高い『ひるおび!』(TBS系)の21日放送は、水原氏のトラブルに大谷が巻き込まれたという論調だった。

このように、多くのメディアは、大谷を無批判に礼賛してきた。しかし実は大谷、2022年に米の投資家から集団提訴されている。

これは、大谷がアンバサダーを務めていた仮想通貨・FTXトレーディングがずさんな経営により倒産したため、宣伝に関わったことで賠償責任があるとされたためだ。

こうした過剰とも言える〝大谷礼賛〟に「大谷ハラスメント」という言葉が誕生したことは、昨今も話題になっている。

グラウンドでゴミを拾う、小学校にグローブを寄贈するといった行為で〝聖人君子〟〝完璧超人〟のイメージが大きい。他方で、「大谷ハラスメント」を感じている人たちからは、今回を機に大谷報道が減っていくことへの期待も少なくない。

これまで築き上げてきた〝大谷像〟が崩壊しかけているが、騒動はどのような決着を見せるのだろうか。

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