オープン戦10試合で4勝2敗4分(3月13日現在)。まだ〝戦力のお試し期間〟とはいえ、今シーズンの北海道日本ハムは期待してもよさそうだ。
「昨オフの補強勝者は日本ハム。FA市場の目玉だった左腕・山﨑福也の獲得に成功し、新外国人選手も綿密な調査をしたのでしょう。期待できそうです」(ベテラン野球記者)
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新庄剛志監督がもっと上を目指しているのが分かるシーンが見られた。3月7日のオープン戦で田中正義が登板し、3者凡退に抑え、この時点で3戦連続でのパーフェクト・ピッチングを披露した。
すると、新庄監督は田中を絶賛しつつも、「(スコアが)1対0の場面だと違うし」と、慎重に物言い。厳しいコメントが出るのは、「覚悟を決めた」ということだろう。
「昨オフ、日本ハムが例を見ない大型補強に出たことについて2つの見方ができます。球団的な見方をすれば万波中正をはじめとする若手の成長が予想以上に進み、勝負に出るべきだと判断したからです」(同・記者)
本社を含めた営業的観点からだと、大型補強の意味合いは少し異なる。
日ハムが「自前」の本拠地で快進撃
日本ハム本社は昨年9月の中間連結決算において、「その他・ボールパーク事業」で、事業利益が前年比62%増の62億7700万円となったことが発表された。メイン事業の食品加工事業本部の約29億円よりも多い。
本拠地球場が「自前」となったからで、球団経営面での収益でもコロナ禍前の2019年の9億5000万円から約26億円台に跳ね上がったという。
「この自前球場による収益が、総額約20億円ともいわれる大型補強の軍資金になりました。札幌ドームに本拠地を置いていた時代は、年間計20億円以上を支払っていました」(球界関係者)
新球場運営会社も昨年9月28日、目標数値だった来場者300万人超えを果たしたと発表している。
しかし、チームの勝敗に関係なく、大勢の来客者が見込めるのは初年度だけ。オープン2年目、つまり24年の今季は是が非でも勝ってもらいたいというわけだ。
「戦力不足は補強で完全に補えたと解釈されています。戦力がそろった以上、最下位は許されません」(同・関係者)
もっとも、新庄采配の合格ラインがAクラス入りなのか、優勝一択なのかはまだ決められていないそうだ。
新庄監督の見納めなんてことにならないように、勝ちまくってもらいたいものだ。
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