TBSが4月から音楽番組『CDTVライブ！ライブ！』の放送時間を1時間拡大し、午後7時から2時間枠で放送すると発表。この編成がテレビ業界で物議を醸している。

番組は1993年から放送されていた『COUNT DOWN TV』の流れをくみ、20年3月にスタート。他番組では聴くことのできないフルサイズ歌唱やフェス企画を放送し、音楽業界での評価は高い。

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しかし、さすがに2時間への拡大は、時期尚早ではないかとみられているのだ。芸能記者が言う。

「生やフルサイズでの歌唱は、出演アーティストやファンにも大人気。また、パーソナリティーを務める江藤愛アナの進行テンポも良い。ただ、2月26日の2時間拡大版の平均世帯視聴率は4.3％（ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同）と同時間帯で最下位。にもかかわらず、同局が拡大放送を決定したことから、この編成を危ぶむ声があるのです」

もっとも、局側が放送時間拡大に踏み切った裏には、思わぬ〝目論見〟があるという。

視聴率の『Mステ』、業界人気の『CDTV』

「テレビ朝日の『ミュージックステーション』を視聴率で追い付き、抜き去ることです。ご存じの通り、『Mステ』は、タモリさんがMCの老舗音楽番組ですが、『CDTV』の業界人気がうなぎ上りのため、音楽番組のトップを狙うことにしたようです」（テレビ局関係者）

ちなみに、2月16日放送の『Mステ』2時間スペシャルの視聴率は8.5％と、いまだその差は大きい。

しかし『CDTV』の放送枠拡大が発表されたことで、すでにテレビ界には、憶測も上がっているという。

「『Mステ』は金曜午後8時枠でしたが、19年10月に放送時間を変更。以後は視聴率が伸び悩み、最近は放送が月に2回程度しかない。対する『CDTV』が毎週2時間枠で放送されれば、こちらに出演を望むアーティストは増えるはず。『Mステ』のように旧ジャニーズ事務所への忖度もないし、視聴率が逆転する可能性は高い」（音楽関係者）

この先、番組間でアーティストの奪い合いが起こるかもしれない。