オープン戦中盤以降、阪神・岡田彰布監督は選手の入れ替えを頻繁に行っている。もう、若手をテストする時期ではない。もっとも、入れ替えやテスト起用の中には、来日2年目のシェルドン・ノイジーも含まれていた。
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「6日の楽天戦で、ノイジーが3番DHで出場しました。右肘の故障で、キャンプ途中から別メニューでの調整が続いていたんですが」(スポーツ担当記者)
試合後、岡田監督は「思ったよりも(ケガは)良さそう」と語っていた。しかし、このノイジーの強行出場には、阪神の厳しい内情が隠されている。
「ノイジーが故障した後、3年目・左投げ左打ちの前川右京がレフトでテストされました」(同・記者)
前川が「レフト」「3番」に入るのは、岡田監督にとっては〝妥協〟とも言えるのだ。
「岡田監督は、左利きはレフトではなく、ライトを守らせたいという持論がある。左利きの前川が左中間の打球を捕ったら、反転してバックホームすることになります」(同)
岡田監督が持論を曲げるほどの人材難
ノイジーは主に3番を任されてきた。前川が入ると、1番近本、2番中野、3番前川と左打者が3人続く。阪神はタダでさえ、左打者が多い。
しかし、前川の将来性を買い、他の中堅選手がイマイチなので、持論を曲げることにしたのだ。
「ノイジー強行出場の前々日、岡田監督は『無理はさせたくない』という言い方だったんですが」(同)
左打者に偏重した打線に我慢できなくなったのだろう。また、岡田監督はこんなことも漏らしていた。
「2日の試合後、途中出場の捕手・榮枝裕貴のリードを、『ピッチャーが壊れてしまうもんな』と批判しました。梅野、中川、長坂の3捕手が万全ではなく、捕手の頭数が足らない状況です。坂本に次ぐ2人目の捕手として、榮枝に期待していました」(同)
投手陣を見渡しても、西勇輝の調子は上がらず、大竹耕太郎も、昨年オフの手術で調整が遅れている。
開幕投手に指名された青柳晃洋も右臀部の違和感で、ついこの間まで別メニューだった。伊藤将司もオープン戦で打ち込まれるなど不振だ。
「まだ早い」と、岡田構想では大事に育てていくと決めた2年目の門別啓人も、開幕ローテーションで起用しなければならなくなってきた。
今季の阪神は、人材難に泣かされそうだ。
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