〝金足農旋風〟で甲子園を沸かせた北海道日本ハムファイターズの吉田輝星投手が、3年目のシーズンを迎え、覚醒しようとしている――。
「初の一軍キャンプを経験しました。緊張したところもあったと思いますが、堂々としていたというか、淡々と対処していました」(ベテラン記者)
キャンプ最後の調整登板となった2月27日のDeNA戦。吉田は3番手でマウンドに上がり、被安打2無失点と結果を出した。
メジャーリーグのレンジャーズへ移籍した有原航平の抜けた先発枠を埋める若手の台頭――。だが、栗山英樹監督は「(ピッチングが)まとまってきている感じはするけどね」と言いつつ、物足りなそうな口ぶりだった。それに対し、吉田は満足げな表情を見せていた。そのメンタル面が、吉田の成長なのだ。
「考え方を変えました。自分の投球をし、チームの勝利を大前提に投げていました」(球界関係者)
そもそも、吉田がこの日に課せられたテーマは「立ち上がりの悪さの克服」だ。いきなり走者を出す場面もあったが、落ち着いてゼロに抑えてみせた。
チームが勝てばいい。パーフェクトに抑える必要はないと悟ったのだ。
長所を活かす大切さ
「髪も金色に染めて、イメージも変わりました。キャンプ序盤、シート打撃で登板したときは調子が悪かったようですが、悪いなりにしっかり投げればいい、足らなかったことを反省してと、常に前向きに話していました」(前出・ベテラン記者)
「チームが勝てば」の考え方は、大きな成長だ。
「直球のスピードと変化球のキレ、制球力などすべてを極めようとして失敗したのが斎藤佑樹です。理想を追いすぎた。どんな大エースでも、そんな完璧な投球はできないのに」(同)
吉田は、〝第2の斎藤〟にならずに済みそうだ。
「リリーフの宮西尚生らしいんですが、どうも吉田に『ストレートで勝負してみろ』と客観的に見た彼の長所を教え、長所を活かす大切さを悟ったようなんです。清宮幸太郎も完璧な一撃での本塁打ではなく、『結果が欲しい』と考えるようになりました」(関係者)
栗山監督の〝物足りない〟発言と、悪いなりにまとめるという吉田の投球は、「次はもっと好結果を」という点では合致している。要は、先輩たちの助言に聞く耳を持つことが大切なのだ。
髪形はヤンチャだが、吉田の素直さは変わらない。
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