近年、美容医療におけるトラブルが多発している。
大阪市の美容クリニックで昨年4月に顔の脂肪吸引手術を行った男性が翌日死亡した事故では、大阪府警が業務上過失致死容疑で2月15日に医師を書類送検した。
「死亡した男性は術後に内出血で顔が腫れ、呼吸が苦しいとSNSなどで写真やメッセージを送っていたが、医師は119番通報や救急病院に行くよう指示を怠り、窒息死させた疑いがもたれています」(社会部記者)
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この事故の詳細は不明だが、大手美容クリニック幹部によると「メディアが報じる美容整形の死亡事故は氷山の一角」だという。
麻酔が原因の事故も多いとされるが、たとえ訴えられたとしても5000万~1億円の賠償金を遺族に支払い、和解するケースがほとんどのようだ。
「美容医療に携わる医師や機関は医療事故に備え、美容医療賠償責任保険に加入しています。高額の賠償金は、クリニックではなく保険会社から支払われる仕組みなのです」(大手保険代理店)
格安な施術料のカラクリ
また、近年は破格の年俸につられ、年間約400人もの医師が美容整形の道に進んでいるというデータもある。
そのため、研修医上がりの新米医師が施術にあたるケースも多く、「トラブルを増加させている」(医大関係者)ともいわれているのだ。
「さらに、最近は『二重まぶた埋没法9800円』などといった安価な広告も見かけるが、これでは利益が出ないため、医師やカウンセラーが他の高額治療をセット契約させる商法も問題になっている。多額の広告費や医療設備、人件費にコストがかかるため、あの手この手で儲けようというクリニックが増えているのです」(都内の美容整形医)
「美はカネで買える」といわれるが、金儲け主義のヤブ医者の餌食にされたり、ズサンな施術で命を奪われかねない危険性もある。
この時期、進学や社会人デビュー前に美容医療を検討している人は、くれぐれもご用心を。
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