ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記が急接近している。
軍事面で連携し、周辺国への脅威が増しているが、両国と接する日本も標的になる恐れが高まっているのだ。
「ロシアはウクライナ侵攻で欧米から経済制裁を受けて兵器不足に陥ったが、これを救ったのが北朝鮮だった。昨年夏以降、北朝鮮は100万発以上の砲弾やミサイルを供給。ウクライナ政府は、北朝鮮の短距離弾道ミサイル『KN23』が前線で使われたと発表しているほどです」(外信部記者)
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今年1月、発射に成功した「極超音速中距離ミサイル」は、マッハ5(音速の5倍)の変速軌道を飛行する能力を有しているばかりか、注入に時間のかかる液体燃料式ではなく固体燃料式で、衛星からも発射準備が分かりづらく「迎撃しにくい」(軍事ジャーナリスト)といわれている。
また、正恩氏は昨年9月にロシアを訪れてプーチン氏と会談後、戦略爆撃機や空中発射型の極超音速ミサイルなどについても説明を受けている。こうしたロシアからの技術供与で、北朝鮮のミサイル技術は飛躍的に向上しているのである。
「そのため、今では北朝鮮の中距離ミサイルは、日本全土はもちろん米国のグアムを射程に収めたとも言われているのです」(同)
スウェーデンのNATO加盟が引き金
一方、プーチン氏も砲弾や兵器の調達以外に北朝鮮に接近した意図があるとされる。
それが、北欧スウェーデンのNATO(北大西洋条約機構)加盟表明だ。
前出の外信部記者が言う。
「スウェーデンの加入が完了すると、バルト海はNATO加盟国に取り囲まれ、ロシア海軍が封じ込められてしまう。そうした事情から、太平洋に抜けるルートを確保したいロシアが、北と手を結んだとも言われているのです。最悪の場合、高性能のミサイルを手にした北朝鮮を先兵に、日本や韓国ソウルを攻撃・侵略する可能性もないとは言いきれない」
その際、ターゲットになりかねないのはロシアに隣接する「北海道」だとされている。
〝最悪のシナリオ〟に備える時期が来ているのかもしれない。
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