(画像)O. KalachevaS/Shutterstock
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元プラマイ岩橋の“お笑いコンクールヤラセ告発”に便乗 山本景交野市長に女子中学生脅迫の過去

吉本興業を契約解除された元『プラス・マイナス』岩橋良昌による一連の暴露に乗っかり、彼の地元・大阪府交野市の山本景市長が注目を浴びている。しかし、その反応は、地元有権者とそれ以外でかなり異なるものだ。


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岩橋は契約解除に至るまでの様々な暴露の中で、交野市が後援を務めたお笑いコンテストのヤラセを告発。《主催の作家に事前に〝この大会はよしもとが主催してるからよしもと以外の芸人は優勝させんといてな〟といわれゲンナリ》など、大会が出来レースであったことをXで明かした。


この暴露は話題を呼び、ソーシャルメディアには岩橋を英雄視する声が広がる。


山本市長はこれを受け、《北河内お笑いコンクールの審査員の一人として証言しますが、北河内お笑いコンクールはやらせです》《真実を発信したプラス・マイナス岩橋さんが契約解除になるなんて、納得できません》などとヤラセを認め、自身もまた英雄視されることとなった。


しかし一方で《審査員してた以上、その場で抗議も何もしなかったのであれば共犯では?》《交野市の後援イベントで市長自らデキレースであることを暴露したってことは、加担したことを認めたことになる》《当時は審査員として席に座ってたのに、どうしてその場で声を上げなかったのか》といった意見が噴出。騒動を利用した売名ではないかとの指摘すら相次いでいる。


こうした指摘を受けるのは、ひとえに山本市長の信頼のなさゆえだろう。実は、これまでに幾度となく不祥事を起こしてきたのだ。


山本市長が一躍有名になったのは、ちょうど10年前の2014年。当時大阪府議だった市長が、LINEで女子中学生に「絶対に許さない」「ただでは済まさない」などの脅迫メッセージを送った事件だった。


動機は女子生徒にLINEグループから外され腹を立てたとのことで、「政治家が女子児童を脅迫」という前代未聞のニュースに。


さらに各種報道では、下校途中の女子生徒に「おごったろか?」と声を掛けて事務所に招き入れ、男子生徒はグループから退会させていたという〝女子びいき〟も発覚した。


東スポWEBによる女子生徒の証言では、女子にばかりLINE IDの名刺を配っていたこと、中学生をメンバーに入れたグループが複数あったことも告発されている。

ライバル議員に「うるさいボケ!」と暴言

翌15年には交野市議会選挙に立候補・当選したが、17年12月、市内保育園へ名誉毀損のSNS投稿をしたとして刑事・民事で告訴。後に不起訴となったが、告訴時には「市民に損害を与えたことは許されず、議会の信頼を失墜させ、品位を傷つけた」として、市議会から辞職勧告決議を受けている。

府議・市議の両方で事件を起こしながら、みごと市長に当選したのが2022年。目玉公約には施設一体型小中一貫校の建設計画見直しを掲げ、3選を目指す黒田実前市長を921票の僅差で破った。


しかし、当選わずか半年後の昨年5月には、見直しの断念を発表。耳障りのいい公約を掲げ、当選するや撤回する姿勢には、多くの批判が集まった。


市長の座を争っただけあり、山本市長は黒田前市長と犬猿の仲だ。昨年9月、交野市議会選挙に立候補した黒田前市長は、演説中に自転車ですれ違った山本市長から「うるさいボケ!」と言われた映像を公開している。


よほど憎いのか、山本市長は岩橋が後発したヤラセを認めた翌日に《補足すると、私は、北河内お笑いコンクールのうち第三回の決勝戦の審査員でした。第一回と第二回の決勝戦の審査員は黒田実前交野市長です》と投稿。今回の騒動ですら黒田前市長批判につなげている。


山本市長の一連の投稿は3000万を超えるインプレッションを記録し、「告発に耳を傾ける市長」とのイメージ戦略を見事に成功させたと言える。これも全ては、次期選挙を盤石にしたい狙いがあったというのはうがった見方だろうか。