(画像)KY CHO/Shutterstock
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名古屋で激突!「女子マラソン」パリ五輪最後の代表枠を争う“女の戦い”

3月10日に行われる『名古屋ウィメンズマラソン』の招待選手が、2月15日に発表された。パリ五輪代表の最後の1枠を懸けた戦いとなるが、3人目の代表選手は、そうすんなりと決まりそうにもない雲行きだ。


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というのも、同大会には1月の大阪国際女子マラソンで日本記録を塗り替えた前田穂南は出場しない。代表枠にはすでに2人が決定しており、前田が出した日本記録を上回る選手が出なければ、彼女が3人目の代表に決まるものの、今大会の出場選手はいずれ劣らぬ強豪ぞろいだからだ。


「同大会の招待選手で前田と3人目を争うのが、昨秋のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)3位の細田あい、4位の加世田梨花、前回大会で自己ベストを記録した21年の東京五輪代表・鈴木亜由子らです」(同)


また、これに加えて五輪代表入りを狙う選手らの大半が、スピードレースが予想される今大会に標準を定めてきたという。

前田穂南の日本記録に“名古屋調整組”は地団駄

理由は起伏が激しい大阪大会に比べて直線コースが長く、好タイムが出やすいからだが、代表入り最終盤のレースであるだけに、過酷な練習を積んできた選手も多いのだ。

「例えば細田あいなどは、アメリカで高地トレーニングを敢行したが、日程が長期化し、招待選手の発表前に応じていた共同会見がオンライン変更されたほどだったのです」(関係者)


そうした経緯もあり、前田が日本記録を出した際には〝名古屋調整組〟は地団駄を踏んで悔しがったという。その雪辱を果たそうと奮い立っているため、今大会も大阪に劣らぬ熾烈な展開が予想されているのだ。


「ひょっとしたら、天候が五輪選考の明暗を分けるかもしれません。21年は強風、22年は春先なのに気温が26度まで上がり、ケニア選手の独走を許してしまいました。20年には雨の中、パリ五輪代表となった一山麻緒がアジア記録を出しましたが、女の執念が再び大きな記録をたたき出すかもしれません」(スポーツライター・飯山満氏)


大会結果を〝待つ側〟の前田も、心中穏やかではないはずだ。