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韓国の“コウモリ外交”がついに破綻! 米国にも中国にもスルー扱い

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「朝鮮戦争終結」を掲げて、南北融和をアピールしてきた韓国の文在寅大統領だが、北朝鮮からの返答は、超攻撃兵器の新型ICBM(大陸間弾道ミサイル)と初登場のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)だった。

「朝鮮労働党創建75周年を迎えた北朝鮮は、10月10日の午前0時から、平壌の金日成広場で大規模な軍事パレードを行いました。パレードに登場した新型ICBMは、11軸22輪の巨大な移動式発射台に搭載されており、これまでの『火星15型』が9軸18輪の発射台だったことから、ミサイルが巨大化したとみられます」(軍事アナリスト)

韓国政府が平身低頭しているにもかかわらず、北朝鮮は今年だけで六度にわたり弾道ミサイル発射実験を強行した。6月16日には南北共同連絡事務所を一方的に爆破し、9月24日には韓国の漁業指導船に乗っていた公務員が、北朝鮮軍によって海上で銃殺される事件まで発生している。

しかし、文大統領は射殺事件の渦中に、あろうことか朝鮮戦争を終結させたいと寝言を垂れ、自国民にも嘲笑される体たらく。結果、文大統領の「お花畑」的な北朝鮮融和策は、支持率を急落させる要因となり、韓国の北朝鮮に対する世論は最悪レベルにある。

ポンペオ国務長官“韓国に用がないから”ドタキャン

さらに文大統領は、米国のマイク・ポンペオ国務長官にも訪韓3日前にドタキャンされ、大恥をかいている。ポンペオ長官は予定していたアジア歴訪のうち、訪問先を日本だけに変更し、10月6日に東京都内で「クアッド」会合に出席した後、帰国することになった。

クアッドとは、米国、日本、インド、オーストラリアの主要4カ国で構成される多国間安保協議体のことで、中国の拡張政策に対抗することが目的。米国はさらに韓国とベトナム、シンガポール、ニュージーランド、台湾を加え、拡大した「クアッド・プラス」構想を示している。

「米国はクアッドをベースにして、アジア・太平洋地域にNATO(北大西洋条約機構)のような集団防衛体制を構築したいのです」(軍事ライター)

また、ポンペオ長官の韓国訪問が中止されると、中国の王毅外相も訪韓をキャンセルすることが分かり、韓国政府は茫然自失となった。せっかく中国に配慮して米国とは一線を引いてきたのに、その中国からも評価されていないことを知った文大統領は、悔し涙に暮れているに違いない。

「ポンペオ長官が訪韓を取りやめたのは、トランプ大統領のコロナ感染を理由にしていましたが、本当は韓国に用がないからです。韓国は中国と北朝鮮の顔色をうかがって、米国と少しずつ距離を置き始めましたが、最近は『離米』をほのめかす言動が目立っていた。すでに米国は韓国のクアッド入りを諦めています」(国際ジャーナリスト)