首都圏4都県に発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言に関し、政府は期限としていた3月7から再延長することを決めた。
「この間も、営業時間短縮要請に応じない東京・銀座の高級クラブや飲食店に警視庁築地署が軒並み捜索に入っています。クラブ関係者は、捜索が風営法違反の疑いだったことに困惑しているようです」(全国紙社会部記者)
ガサ入れは、一度目の宣言延長の1週間後、2月15日ごろから始まった。
「今さら風営法違反だなんて、狐につままれたような気分ですよ」(銀座クラブ店長)
緊急事態宣言下に自民党の松本純・国対委員長代理、田野瀬太道・文科副大臣、大塚高司・国対副委員長の〝ハシゴ3兄弟〟や、公明党の遠山清彦党幹事長代理の深夜豪遊でイメージが失墜した夜の銀座クラブ街。ハシゴ3兄弟は役職辞任と離党、遠山氏は議員辞職したが、夜の銀座では約3分の1がいまだに通常営業を続けている。
「1日6万円の協力金では焼け石に水。しかも、ホステスには何の補償もない。このままでは『心中するしかない』として、通常営業せざるを得ないクラブがほとんどですよ」(7丁目のクラブ店長)
2月18日深夜0時半ごろに築地署が捜索に入った先は、コロナ感染者が複数人出て臨時休業を強いられた『J』チェーン。1号店は有名クラブビルに入居している。
「ビル自体は時短要請を守って午後8時にシャッターを下ろしてしまう。1号店のホステスたちは8時まで働いて、その後は通常営業を続けている系列店に出稼ぎに行く。今回、築地署の捜索が入ったのは系列店です」(元男性従業員)
クラブ側と警察のイタチごっこ
他にも、老舗クラブ『S』や大箱クラブチェーン『B』と『S』、8丁目の超高級クラブ『F』にも捜索が入っている。
「クラブだけではありません。午後8時以降も堂々と灯りをつけて営業を続けている焼肉店『T』も捜索されている。すべて風俗法違反の疑いです。従業員の名簿を提出させられたり、ホステスの顔写真と身分を証明するパスポートや住民票の提出を求められている。ホステスの中には、訳ありの女性もいて、風営法に引っ掛かる店もある」(8丁目の老舗クラブ専務)
本誌が警察関係者から入手した情報によると、有名クラブ3店舗もマークされているという。
「まず、客足激減でメディアに銀座の窮状を訴えているオーナーママの店『N』。この店は衆院議員の秋元司被告のカジノ汚職を巡る証人買収事件で、秋元被告が逮捕された男2人との密談場所にしていたクラブです。また、実は時短要請に応じているフリをして闇営業の疑惑がある『J』、議員辞職した遠山清彦氏が訪れていた『N』です」(捜査関係者)
警視庁の捜索は、時短要請に従わない店への警告ともっぱら。通常営業を続けざるを得ないクラブ側と警察のイタチごっこは今後も続きそうだ。
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