「アレンパ」を目指す岡田阪神に頼もしい味方が加わった。「アレ=優勝、日本一」の連覇だから、〝アレンパ〟だという。
「岡田彰布監督は、前政権でも優勝していますが、その翌年は僅差で敗れています。勝って終わるのと、そうでないことの屈辱、そして、それをファンが許してくれないことを分かっています」(在阪記者)
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しかし、岡田監督が選んだアレンパの道は、チームの底上げ。選手個々の成績を上げること。外部補強に頼らなかったのは立派だが、負けたときの責任は、すべて指揮官が負わなければならない。
「投手陣でプラス材料となりそうなのが、高卒2年目の左腕・門別啓人です。昨秋キャンプ時点から、岡田監督はOBの井川慶氏を引き合いに出して、『それ以上の大器』と評しており、ペナントレース本番まで隠しておきたいと言っていました」(同)
「始球式とかをお願いできないか?」
プラス材料は、それだけではない。1月28日の大阪国際女子マラソンで19年ぶりに日本記録を更新した前田穂南が、会見で阪神のスローガンでもあった「アレ」を連発し、話題になったことだ。
前田は「そこまでファンではない」と言っていたが、目標を掲げることのプレッシャーを和らげるため、「アレ」という言い方が気に入ったと話していた。だが、兵庫県尼崎市の出身らしく、家族は大の〝トラ党〟。前田自身も、岡田監督の著書を読み始めたそうだ。
その前田の会見談話を知った球団が動き始めた。
「始球式とかをお願いできないか?」
女子マラソンのパリ五輪出場選手枠は3人。すでに2人が決まっており、現時点で前田は3人目の有力候補。「3月の名古屋大会で前田の出した日本記録を上回る選手が現れなければ」という〝待ち〟の状態。落ち着いたら、始球式の話を正式に打診するそうだ。
「前田は東京五輪に出場しましたが、33位と大敗でした。そこから這い上がってきたので、阪神の選手に訴えるものもあるはず」(関係者)
昨季、20失策を記録し二軍落ちも経験した佐藤輝明に「前田節」を聞かせてやりたい。佐藤輝は日々、居残り特守で鍛えられているが、単に練習時間を増やせばいいというものではない。
失敗と向き合う時間も必要だ。造語「アレンパ」の発案者でもある佐藤輝が成長すれば、阪神は今シーズンも安泰だろう。
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