ダウンタウンの松本人志(60)が、女性への性的強要を報じた週刊文春の出版元の文藝春秋に対し、名誉棄損による損害賠償などを求め東京地裁に提訴した。メディアが今後の裁判の行方を報じる中、一部で生じ始めた吉本興業批判に「これは吉本潰しではないか?」と疑う声が上がっている。
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「今回の松本騒動では、吉本興業幹部、吉本興業元役員という肩書で『AERE dot.』にコメントが出ています。もちろん、マスコミにとって情報源秘匿は絶対条件ですから事情は分かりません。ただ、コメントは吉本の責任を追及している。前会長の大﨑洋氏(現・大阪・関西万博催事検討会議共同座長)の〝一派潰し〟が狙いではないか。幹部や元役員は大﨑氏や岡本昭彦社長に私怨を持っている人物とみられているからです」(吉本の内情に詳しいお笑いプロ関係者)
松本の大阪・関西万博アンバサダーについて吉本幹部は「自ら(松本が)アンバサダーを辞退すべきなんです。吉本から離れているとはいえ、ダウンタウンの生みの親の大﨑氏の影響力が今もあります。今社内で松本に進言できる人はいない状態です」と語っている。
また、吉本興業の元役員は「横山やすしや島田紳助が消えても、ダウンタウンらが人気者になっていった。吉本興業の屋根の下には何千人という芸人、漫才師がいる。必ず若い後釜が出てくることはよく分かっているはず。『ヤバイ』というときには泣きながら芸人を切ってきたのが吉本興業です。それが松本に対してはなぜ、緩い姿勢なのか」とコメントしている。
コンプライアンスの周知に徹底
「吉本の幹部や元役員の言っていることはある意味、正論ですが、この機に乗じて大﨑前会長や岡本社長に対する私怨を晴らそうとしているフシが見え隠れしています」(大手プロ役員)
大﨑氏は2009年に同社社長、19年会長に就任、昨年6月会長を退任し、ダウンタウンの初代マネジャーで育ての親といわれている。
そうしたことから、当然、吉本上層部も幹部、元役員の言動を注視しているというが、とても手が回る社内状況にない。
「文春報道直後に『当該事実は一切ない』と完全否定した吉本が1月24日、『週刊誌報道等に対する当社の対応方針について』を公式ホームページに発表した。これに、松本を見限ったという見方をするメディアもありますが、吉本は他のタレントに飛び火しないようにコンプライアンスの周知徹底およびガバナンスの強化を推進する姿勢を示したということです。松本の裁判も全力でサポートする姿勢は変わりませんよ」(吉本関係者)
ジャニーズ、宝塚、吉本と飛び火した火種は、当分消えそうにない。
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