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LiLiCo☆肉食シネマ~『ファイアバード』/2月9日(金)より全国順次公開中

監督・脚色/ペーテル・レバネ 出演/トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー、ダイアナ・ポザルスカヤ 配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ


お仕事お疲れさまです!


年明けからミニシアター系が評判が良くて、オススメ作品をみんなに紹介するため、ず〜っと映画の世界に浸っています。エストニアの映画はなかなか見ることがないけど、エストニアとイギリスの合作と聞いて興味が湧きました。


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舞台は1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで俳優になる夢を見るセルゲイ(トム・プライヤー)は間もなく兵役を終える所でした。あともう少しで、これまでと違う日々が送れると、胸に大きな期待を持って…。しかし、そこにパイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が同じ基地に配属され、運命の出会いが! 最初は写真という共通の趣味で友情が芽生えましたが、徐々にお互いに惹かれ合う。この時代のソビエトでは同性の恋愛はタブーとされていて、もし発覚したら刑罰を受けることも…。


誰かを愛することがこんなにも切なく、バレるかどうかのドキドキ感もすごい。登場人物みんなの心情を読み取ると、心が締め付けられて苦しい。人を愛することは自由であるべき。そして美しくあるべき! でも、数年に渡って彼らの考え、そして見えない力に従わなければいけなかったのです。

ラストに見せる素晴らしい演技

本作はロシアの俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録「ロマンについての物語」をもとに、ミュージックビデオの制作で知られるペーテル・レバネが映画化。実はこの作品、エストニアで初めて一般劇場で上映されたLBGTQ映画で、2021年に公開され、コロナ禍にもかかわらず大ヒット。配信も行われ、すべての映画の中で収益の第4位を記録しました。そして今、世界へと羽ばたいています。

私は、この作品を見て、好きになった人と同じことを勉強するとか、とても懐かしい気持ちになりました。


監督は、セルゲイが2017年に亡くなる前にインタビューできたことがとても大切だったと話します。とにかく他者を理解してほしい、そんな気持ちでこの映画を作ったそうです。多くは語りたくないですが、これは三角関係です。もう1人の人物がラストに見せる演技が素晴らしい。また、主演の2人もハンサムでとにかく絵になります。


ロマンを演じるオレグはウクライナ出身で、整った顔立ちで演技も繊細。この作品で日本でも人気が出そう。来日するので、これはチェックせねば!


公開は2月9日。もう少し待ってくださいね。また素敵な映画を探しに行く旅に出ます!
LiLiCo 映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。