1月18日、東京・足立区の住宅の床下から住人の夫婦の遺体が見つかった事件で、警視庁は22日までに死体遺棄容疑で、フィリピン国籍の男女を逮捕した。
逮捕されたのは、近所に住む職業不詳のモラレス・ヘイゼル・アン・バギシャ(30)と、デラ・クルース・ブライアン・ジェファーソン・リシン(34=茨城県土浦市)の両容疑者。殺害され床下に埋められていたのは、この家に住む高橋徳弘さん(55)と妻の希美江さん(52)だったが、夫婦とこのフィリピン人男女の間には何があったのか。
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捜査関係者がこう話す。
「事件の発端は、高橋さんの長男が『両親と連絡が取れない』と110番通報したことから。警官が自宅に駆けつけると玄関や床に血痕があり、床下収納からシートに包まれた夫婦の遺体が発見された。また、遺体は上半身を複数箇所刃物で刺されていたが、そこで捜査線上に浮かんだのがモラレス容疑者だったのです」
不信感を抱いた母親が交際に猛反対
逮捕の理由は、両容疑者が血のついた服を捨てる姿が防犯カメラに映っていたからだが、モラレス容疑者は、昨年まで東京・上野のフィリピン人パブに勤務。店のナンバーワンとして人気を誇る一方、数年前から高橋さんの長男と交際し、高橋さん夫妻とも面識があったというのだ。
元同僚ホステスが言う。
「おとなしくて働きぶりも真面目だったから、こんな犯罪を起こすなんて信じられない。ただ、昔パブの経営者の息子と結婚し、子供を産んだが離婚したため、お金への執着が強かったかもしれない。お客さんを含め総額1000万円以上の借金があり、中には裁判沙汰になっているものもあったみたい」
また、こうした金銭トラブルは高橋さん夫妻との間にもあったようだ。大手紙の社会部記者はこう語る。
「高橋さんの長男も数十万円貸していたが、実は母親の希美江さんは、息子とモラレス容疑者の交際に猛反対していて、彼女が借金を返さないことにも不信感を募らせていたといいます」
その不満が凶行を呼んだのか。真相は捜査の進展とともに明らかになっていくはずだ。
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