吉沢さりぃは自分自身を「ド底辺グラドル」と称する。グラビアデビューは21歳。二度の「引退」を経て初著作を出版したのは31歳のときだった。現在はライターとしても活躍しているが、昨年には極秘裏に〝シンママ〟となり、新たな境地を開いた。なぜ底辺を自称するのか? 昨今のグラドル事情とともに聞いた。
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――昨年7月、シングルマザーになったことを公表したわけですが、ファンは驚いたでしょう。
吉沢 妊娠を公表するタイミングは迷ったのですが、結局、出産後になりました。5カ月目くらいまでは普通に撮影会に参加してましたし、ライブ配信や原稿を書くなど、家でできる仕事は出産予定日のギリギリまでしていました。もともとぽっちゃり系なので、お腹をキュッと引っ込めればバレませんでした。(公表後)ファンの方には驚かれましたが、それよりも2カ月くらいライブ配信を休まざるを得なくて、その期間にリスナーさんが減ってしまったのがショックでした。
――結婚は選ばなかったわけですが、相手の男性は分かっているんですね?
吉沢 はい。元カレです。ただ、妊娠前からぎくしゃくしていて、認知とか養育費等をめぐり現在も調停中なんです。
――そうすると、生活費などはどうやって?
吉沢 お笑いライブの司会やライター業、漫画の原作、ライブ配信などですね。グラビアに関しては、年齢的なこともあり「そろそろニーズがないのかな」と思っていたのですが、妊娠したあたりから体形の崩れを感じだすと、めちゃくちゃグラドルをやりたくなったんです。「脱げるときに脱ぎたい」じゃないけど、個撮を含め、オファーがあったら積極的にやりたいなと思っています。
――吉沢さんのように、結婚している、または子どもがいるグラドルって一定数いるのでしょうか?
吉沢 いますよ。以前、匿名取材ということで調査したことがあるのですが、結婚してないまでも愛人がいるとか高級風俗に勤めているなど、いろいろな子がいますね。
“なんでも暴露しちゃう子”と警戒
――愛人や風俗というのは、ウワサでは聞きます。
吉沢 私の場合は今まで何回も『風俗嬢っぽい』と言われすぎたので(笑)あえて絶対にやらないって決めているのですが、取材をしてみると愛人業や風俗業を掛け持ちしている子の方がメンタルが安定してるんですよ。余裕があるから美容や自分自身にお金や時間が使えるし、急にオーディションが入っても「バイトが休めないから行けない」ということもない。ただ最近は、パパ活がすごい流行ってるじゃないですか? 有名な子や飛び抜けて可愛い子はニーズがありますが、私と同等のグラドルだったら全然需要はありませんね。箸にも棒にもってやつです。
――「ド底辺グラドル」と自称していますが、それはどうしてなんでしょう。
吉沢 31歳のときに書き下ろした本(『現役底辺グラドルが暴露するグラビアアイドルのぶっちゃけ話』彩図社)がちょっと注目されたんです。「グラビア界の裏側を暴露した本」と言われたのですが、実は飲み会などで普通にしゃべっていたことなんですよね。枕営業とか整形話などなど…。話題としてはウケるので、テレビとかで言えないなら本にしようと。書き始めたのは29歳でしたが、実は心の中で「このままDVDを出し続けても、いつかはフルオープンにならなければいけない」と思ってはいました。私のような底辺のグラドルが、胸だけで仕事が来るのは若いうちだけですから。その後、2冊目の本(『最底辺グラドルの胸のうち』イースト・プレス)を出したことで知名度は上がったなと思うのですが、それにつれて、グラドルとしての価値ってほんとに下がっていきましたね。〝なんでも暴露しちゃう子〟として同業者からは警戒されました。
特殊ジャンルのグラドル
――グラドルキャリアの長い吉沢さんですが、これまで二度、「引退」していた時期があるそうですね。
吉沢 21歳からグラドルを始めて、最初はトントン拍子でDVDを出せたんです。でも、だんだん露出が増えていくし、結局は水着の仕事しか入ってきませんでした。それで一度目の引退。2年後に復帰するまでは、キャバクラやテレアポの仕事で食いつなぎ、別名で再デビュー。白い水着しか着ないような仕事を選んでいましたが、売れるわけがないですよね。そこで気づいたんです。ああ、私は脱いでたから仕事が来ていたんだ。脱がなかったらこんなもんなんだなって。普通に働こうと思い、1年で辞めました。それでも夢を諦めきれず、アラサー直前にカムバックしました。
――そして、一昨年に出した3冊目の本(『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』彩図社)は連載漫画の原作にもなっています。
吉沢 私って、グラドルの中でも特殊ジャンルの人だと思うんです。なので、他のグラドルが絶対に行かないような場所に行き、本気で体験してきたことを書きました。高級ソープの面接、膣整形、アダルトビデオ撮影のADなどです。反響も大きくて、さらば青春の光さんのYouTubeに呼ばれたり、いろいろと著名な方とのお仕事もさせていただきました。
――そのタイミングでの妊娠・出産という流れなんですね。では、シンママグラドルとして、今後はどんなことをしていきたいと考えていますか?
吉沢 実は、ものすごく驚いた心境の変化がありまして、子どもが生まれてみたら、可愛くて仕方がないんです。産後うつとか育児うつなどとは全く無縁の生活ができています。そしたら、「もう一度出産したい」という願望まで芽生えてきたんです。もう少し落ち着いたら、マジで婚活をしたいと思っています。
――仕事面についてはどうですか?
吉沢 グラビアに関しては先ほど言ったとおりですが、「体験」に関しては、全業種の風俗で潜入面接をしてみたいです。本ではソープとデリヘルしか行ってないので、漫画原作に生かしていきたいです。なにしろフリーランスでシンママなので、1円でも稼げない日があると不安なんです(笑)。
◆よしざわさりぃ
1985年5月24日生まれ。山梨県出身。T154、B107・W65・H87センチ。デビュー時はK級だったが、現在はL級。風俗で働く女性のためのウェブマガジン『ヒメヨミ』連載中。X(旧ツイッター)@sally_y0720 インスタグラム@yoshizawasally
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