本好きのリビドー/昇天の1冊~『長生きの切り札!亜鉛チャージ健康法』(アスコム 本体価格1300円)

めっきり外食する機会が減った。代わりに、家で食事するという方も増えたろう。

そこで考えたいのが、何を食べるか。日本人は諸外国に比べ、亜鉛の摂取量が極端に少ないそうだ。亜鉛は新陳代謝を促し、免疫の強化にも役立ち、また精力の増強になる。身近にある食材を使って、亜鉛を摂る方法はないだろうか。

『長生きの切り札!亜鉛チャージ健康法』(アスコム/1300円+税)は、そんなニーズに応える本だ。

うれしいのは、取り上げるメニューに卵かけご飯が数多く掲載されていること。卵1個に含まれている亜鉛は0.78グラム。栄養満点のスーパーフードである。調理法もイワシ缶、昆布、焼鮭フレークなど手頃な材料をご飯にのせ、卵をかけるだけと簡単。

これに味噌汁、小鉢、仕上げにヨーグルトの計3つを加えたメニューを提案しているのが骨子。もちろん味噌汁や小鉢の具材にも、亜鉛がたっぷり含まれている。つまり、ザ・和食。どれもオヤジ好みで箸が進みそうだ。

中高年男性に最適の料理レシピ本

また、男1人でも手軽に作れる料理が多いので、妻に頼む必要もない。ウイズ・コロナ時代に家にいることが増えた中高年男性に、最適の料理レシピ本になっている。

著者は東京・新宿で「マイシティクリニック」を開業、経営している医師・平澤精一氏。熟年期障害の治療に抜群の実績を持つ方で、その平澤氏の監修のもと、管理栄養士が作った料理が写真付きでズラリと並ぶ。見るからに食欲をソソる1冊だ。

(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)