tipwam / Shutterstock 
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ソフトバンク・山川穂高の人的補償に甲斐野央…西武渡辺GMの読み通りか!?

埼玉西武・渡辺久信GM(58)は、すべてをお見通しだった?


フリーエージェント移籍した山川穂高(32)の人的補償問題に、一応の決着がついた。「一応」と言ったのは、この件は今後、12球団で改善策が話し合われる可能性も出てきたからだ。しかし、断言できることもある。人的補償の勝者は、ズバリ、渡辺GMだ。


「両球団が山川の人的補償で西武に移籍するのは、甲斐野央(27)だと発表したのは1月11日。てっきり、和田毅(42)だと思ったんですが…」(関係者)


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山川のソフトバンク入りが決定した時点で、2つの情報が流れていた。1つは、平良海馬の先発転向で不足ぎみとなった救援投手を獲るというもの。もう1つは、ソフトバンクの看板選手を獲るというもので、たとえ高額年俸でも獲るとのことだった。


「一部メディアが『人的補償は和田』と報じ、その情報漏えいを受けて、渡辺GMとソフトバンク側が再協議したようです」(同)


球界にはトレードなどに関する不文律がある。それは移籍する選手の名前が事前に漏れたら、ご破算にするというもの。特に西武は、この件に厳しい。

動きを読んで2つの作戦準備

「ソフトバンク側も不文律のことは知っています。和田がゴネたか、ソフトバンクか西武のいずれかから情報が漏えいしてしまいました。和田自身、ソフトバンクで引退したいという思いが強く、その気持ちを汲んだ結果とはなりましたが」(同)

野球協約上、選手にトレードなどを断る権利はない。しかし、球団も〝鬼〟ではない。渡辺GMはこの「いったんモメるところまでの動き」を読んでいたそうだ。


「和田でスンナリまとまれば、それはそれで良しとし、揉めたらリリーフ案に切り替える2つの作戦でソフトバンク側と対峙したと聞いています」(ベテラン記者)


渡辺GMのほうが一枚上手だったようだ。また、甲斐野に切り替わった説を裏付けるように、「ソフトバンク側は後日の無償トレードまで約束させられた」との情報も流れている。


渡辺GMは監督業を退いてフロント入りした際、「根本さんを目指す」と言ったそうだ。昭和の西武球団創設期に、ドラフトで他球団を圧倒し、「寝業師」とも恐れられた故・根本陸夫氏のことだ。今回の人的補償の交渉で、西武はソフトを混乱させ、優位に立った。


渡辺GMは〝令和の策士〟と言っていい。