(画像)Aleksandra Tokarz / Shutterstock.com
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大阪・関西万博に“延期説”浮上…土建業関係者の人手不足で再検討も

1月1日に発生した能登半島地震は、日を追うごとに被害が大きくなるばかりだ。その被害拡大とともに、大阪・関西万博(2025年4月13日開幕予定)が思わぬ風評にさらされている。「万博やっている場合か。中止しろ」との声がSNSなどで拡散しているのだ。


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なぜ、能登半島地震と大阪・関西万博が同時に議論されているのか。大阪の財界関係者が嘆息しながらこう明かす。


「大阪万博の会場建設費などの経費が二転三転して、ドンドン膨れ上がっているからですよ。2018年に発表した時点では1250億円だったが、その後、物価や資材の高騰で昨年末には2350億円と2倍近くもアップした。こうズサンな試算ではこの後もさらに追加費用が出てくるはず。開場となる人工島・夢洲(大阪市此花区)へのインフラ整備などを含めると優に1兆円を超え、まさに青天井です。大阪万博による経済効果は2兆円とされるが、果たして今の時代、万博でそれだけの効果があるのかとまゆつば論も出始めた。その矢先に能登半島地震が起きた。震災復興にも莫大な税金が掛かる。『同じ税金を使うならカネ食い虫の万博など止めちまえ。被災地に回せ』という、もっともな意見が一気に高まっているのです」


これには万博旗振り役の吉村洋文・大阪府知事も大慌て。記者会見で「なぜ、万博と地震が二者択一にさらされるのか」と猛反論する事態に追い込まれた。

昨年から続くドタバタ劇…

「能登半島地震は被害が大きく、北陸や関西地方の建設業者が総力を挙げないと復興に時間が掛かるでしょう。万博では、自前のパビリオンを建設する予定の参加国が55カ国ある。しかし、いまだに建設業者も決まっていない国が20カ国もあり、とても2025年4月開催に間に合いそうにない雲行きです。能登半島地震で土建業関係は完全に人手不足に陥った。復興か万博か。いずれにせよ、延期論が噴出していますよ」(建設関係者)

今年4月には「2024年問題」と呼ばれる建設業界などの残業規制が強化され、人手不足はさらに加速する。しかも呪われているのか、大阪・関西万博には新たなドタバタ劇も巻き起こっている。


「昨年末、週刊文春で松本人志氏の性的行為強要疑惑が報じられた。松本氏らはこれを否定し、芸能活動を休止して裁判で徹底的に争う姿勢を見せているが、同氏は大阪・関西万博のアンバサダーに決まっていた。裁判で決着がつくまで松本氏のアンバサダー活動は中止せざるを得ません」(大阪府の万博関係者)


自見英子・万博担当相は「万博中止や延期は考えていない」と断言しているが、こう厄災が重なると再考したほうがよさそうだ。