大谷翔平“140億円の税金”逃れ疑惑が浮上か…米連邦議会も調査へ!?
スポーツ界史上最高額「7億ドル(1015億円)」でドジャーズ入りした大谷翔平(29)に、およそ140億円の「税逃れスキャンダル」が浮上した。カルフォル二ア州政府の指摘で米連邦議会が調査に乗り出し、契約の見直し、白紙撤回の可能性も出てきた!
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先週、ロサンゼルス・タイムズなどの地元メディアが報じたのが、大谷の〝税逃れ疑惑〟だ。
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カリフォルニア州政府が、ドジャースと大谷が結んだ契約に「税金に著しい不平等を生み出そうとしている」と異議を表明し、連邦議会(日本で言う国会)に調査と介入を要請したという。
大谷は昨年12月にドジャースと10年契約を結んだ。スポーツ史上最高の総額7億ドル(約1015億円)。しかし、契約期間中は年200万ドル(約2億9000万円)しか受け取らず、97%にあたる6億8000万ドル(約986億円)を2034〜43年に分割で受け取る。極めて歪な契約に透けて見えるのが、連邦法の不備を突いた税逃れだというのだ。
州財務監査局の会計監査官マリア・コーエン氏は「この後払いで140億円が同州に入らない可能性がある」との試算を示し、連邦議会に介入を求めたことを明かした。
今回の〝税逃れ疑惑〟には、米国の税制度を理解する必要がある。日本とは違い、米国の所得税は国と州の2本立て。国の方は、どこの州に住んでいても変わらないが、州の税率は居住地によって異なる。
税率の高い州のトップ3はカリフォルニア、ハワイ、ニュージャージー。ヤンキースとメッツの本拠地ニューヨークは、州としては平均的だが市が独自の所得税を設け、トップ3に近い。一方でワシントン、ネバダ、テキサス、フロリダ州などは所得税を徴収しない。
そこで高額年俸選手が給与の一部を後払いにし、所得税がない州に移住して受け取るケースが増えている。カリフォルニア州政府が大谷の契約をバッシングするのはそのためだ。
MLB代理人事務所のスタッフが話す。
「大谷の居住地は、全米で最も州の所得税が高いカリフォルニア(最高13.3%)です。年俸が約43億円だった昨季のエンゼルス分は、国と州合わせて約21億円の納税が予想される。しかし、年俸を2億9000万円に定めた今季は、単純計算で1億4000万円で済む。しかも、給与の大部分を後払いにしたことで、将来フロリダ州などに移り住んで残額を受け取れば、本来カリフォルニア州に入るはずの所得税収が消滅する。それが年14億円で計141億円。LAの街中が大谷のド軍入りを歓迎する中で、州政府がイチャモンを付ける理由はここにある」
最初で最後の9割超の後払い
実は、あのイチロー氏も07年にマリナーズとの契約延長(5年総額9000万ドル=約131億円)した際、2500万ドル(約36億円)を引退翌年の1月から受け取る契約とした。しかし、彼は当時も現在も州の所得税がないワシントン州(シアトル)に住んでいる。「後払いにした狙いは、税逃れではなく5.5%の利子。弓子夫人の助言に沿った財テクです。大谷も34年以降もカリフォルニア州に住み続ければ話は違うが、それが担保されない限り、州政府の疑念は払拭されない」(スポーツ紙記者)
現在のドジャースにもムーキー・ベッツ外野手、フレディ・フリーマン内野手など年俸の一部を後払いで受け取る選手が複数人いる。しかし、引退後の生活に備えるのが目的で額も20〜30%。それに比べ、大谷の場合は金額も比率も桁違いに大きい。
「自分の後払い分をドジャースの補強に回してほしい」と、いくら大谷が話してはいても、善意に捉える声が少ないのはそのためだ。
二刀流スター・大谷に好意的だったMLB、選手会も、今回の件については批判的だ。両者は限られた予算で球団の戦力均衡を図ることを目的に「ぜいたく税」を設けている。その精神が踏みにじられたからだ。
ぜいたく税はチームの年俸総額が規定額を超えると支払う課徴金。23年のドジャースは、4番目に多い約27億円が課された。24年は大谷加入で球団の総年俸が3割上がり、山本由伸も12年総額3億2500万ドル(463億円)で契約。ぜいたく税は倍増が予想されるが〝大谷の見せかけ低年俸〟で、微増で済む見込みだ。
「MLBには想定外の痛手で選手会も反発し、26年に改定される労使交渉で後払い契約禁止を盛り込む考えです。9割超の後払い契約は、大谷が最初で最後でしょう」(MLB取材記者)
CNNなど米国のテレビニュースは、11月の米大統領選を戦うバイデン氏(81、民主党、現大統領)、トランプ氏(77、共和党、前大統領)の話題一色だが、これは政局の話。連邦議会ではカリフォルニア州政府の要請に沿って「巨額後払い契約」の法的審議を進めている。
カリフォルニア州は昔からリベラルな民主党が強いといわれる。以前から富裕層の後払いに上限がないことが、税の公平な分配を妨げていると訴えていた。しかし、州をまたぐ法改正は連邦議会の仕事。手つかずの状態だったが、大谷の契約で連邦議会を動かす好機を得たのだ。
共和党も大谷の収入がパトリック・マホームズ(NFL、チーフス)、ジャスティン・バーランダー(MLB、アストロズ)、レブロン・ジェームズ(NBA、レイカーズ)らの米人気スタープレーヤーを超えたことで、大谷の後払い契約を疑問視している。
カリフォルニア州の訴えが連邦議会で支持されれば、大谷の契約の見直し、撤回は避けられない。そうなれば、契約期間短縮→ヤンキース移籍の可能性も浮上する。由々しき事態なのだ。
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