今週は1月14日の『京成杯』を取り上げます。
《馬場傾向》
中山2連続開催、Cコース6日目。冬場の連続開催で時計は掛かる。ただし、昨年末時点で、例年より2〜3段階は高速馬場で内からでも粘れていた。良馬場ならば昨年よりも高速馬場で、内からでも粘れる可能性が高い。
《ペース傾向》
過去10年でかなりのハイペースになったのは、18年のみ。当時はコスモイグナーツが大逃げを打って5F通過59秒7だが、その他の年は5F60秒6よりも遅い。基本的には平均〜スローペースになるとみていい。
【関連】JRA重賞『チャンピオンズカップ』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」 ほか
《脚質傾向》
過去10年で先行馬が4勝しているが、2着、3着まで見ると差し、追込馬がけっこう活躍している。一方、逃げた馬の3着以内は21年のタイムトゥヘブン(2着)のみ。素質馬はクラシックへ向け、折り合いを学習させているので逃げさせないという背景が強く影響したものではあるが、差し馬優勢のレースとみていい。
加速感&スピード感が素晴らしいジュンゴールド
★ジュンゴールド
昨年8月小倉の新馬戦では中団からラスト2F12秒2-11秒7と急加速して勝利した馬。ラスト1Fの数字は、そこまで驚くものではないが、映像の最後の加速感、ゴール板を過ぎてもさらに加速していくようなスピード感が素晴らしく、高評価した馬だ。デビュー2戦目の紫菊賞は、まず負けないとみていたが、レースでは好スタートを決めてすぐに抑えたが、鞍上はペースが遅いとみたようで、向正面で一気に先頭に立って逃げる競馬。結果的にはこの判断が正解で、3馬身半差で圧勝した。新馬戦と全く違う内容で結果を残せたことも今後の収穫で、重賞戦線で楽しみが膨らむ。
★ハヤテノフクノスケ
ミスタージーティーが勝利した新馬戦の2着馬。当時は2番枠から出遅れたが、馬場の悪化した最内から好位まで挽回して追走。3〜4角でも最内で外から蓋をされそうになり、それに抵抗して位置を取りに行ったため、馬場の良い外を走らせたジーティーにクビ差で敗れた。前走の未勝利戦は好位の外目4番手を追走していたが、4角ではもう先頭。そこからもうひと伸びして5馬身差で圧勝した。前走は馬場の良い外を走らせていたが、記録した指数は1クラス上でも通用するもの。いきなりの重賞でも通用の余地がある。
★ドゥレイクパセージ
新馬戦は5頭立てだったが逃げて2着馬に3馬身差をつけて圧勝。同レースでは逃げて最速の上がり3Fタイム35秒3を記録しており、完勝だった。また、この上がり3Fは同日の札幌芝では古馬を含めてナンバー2の数字で、素質の高さを感じさせた。前走の芙蓉Sは内枠で押し出されるようにハナへ。序盤から2頭に外からプレッシャーをかけられ、馬場の悪化した内に閉じ込められる形。4角でペースを上げて振りかかって外目に出したが、スムーズではなかったぶん、最後に甘くなった。その後、ひと息入れて成長を促されており、その効果に期待。
山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.
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