冬巡業を終えた力士たちの関心は1月の初場所(1月14日初日、両国国技館)に飛んでいるが、不本意な1年を送り、苦々しい思いで過ごしている力士もいる。
その筆頭は一人横綱の照ノ富士(32)だろう。
「今年中に、いま7回の優勝回数を2ケタ、10回に載せる」と年の初めに豪語したが、8回にするのがやっと。6場所中5場所も全休か、途中休場して1年間の勝ち星数も15個だった。
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これには辛抱強く見守って来た横綱審議委員会も「初場所も休場したら、(激励や注意などの)コメントを出す」と最後通牒をちらつかせたほど。果たして照ノ富士は初場所、復活することができるのか。信用を取り戻すのは容易ではない。
目標達成できなかった力士たち
また、ケガや故障で期待を裏切った力士も多かった。その代表格が伯桜鵬(20)だ。幕下1場所、十両2場所で通過し、23年の名古屋場所で新入幕。いきなりあわや優勝か、という目覚ましい活躍を見せ、敢闘賞、技能賞をダブル受賞したが、その直後に左肩の手術に踏み切り、秋、九州と連続休場した。
「幕下転落が決定的な初場所は出場する見込みで、何場所で元の西前頭9枚目まで戻ってくるか。新たな怪物ぶりが注目を集めています」(担当記者)
一方、前大関候補の若隆景(29)は、23年の春場所に右ひざのじん帯などを負傷。再建手術をしたために3場所全休して、幕下まで転落。この間に霧島や豊昇龍らに先を越され、唇を噛みしめた。
さらに夏場所に再入幕を果たし、「今年中に三役に戻る」と決意を新たにした元大関の朝乃山(29)も、腕、足とケガが相次ぎ目標達成はならなかった。
ただ、これら力士が輝きを取り戻せば、大相撲は盛り上がるはず。24年の相撲人気は、彼らの活躍にかかっているとも言えるのだ。
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