バラエティー番組やドラマ、情報番組など数々の現場で長年ADを経験。現在はディレクターとして民放テレビ局に広く関わっている制作会社のスタッフX氏が、これまで間近で見てきた人気者たちの「裏の顔」を大暴露!
テレビ業界では、早くも来年放送する番組の撮影が本格的にスタートしている。特にドラマに関しては年末年始の長期休暇もあり、すでに2024年4月期からスタートする作品を撮影しはじめた局もあると、X氏は裏側を明かしてくれた。以下、カッコ内はすべてX氏のコメント。
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「最近では、働き方改革の影響もあり年末年始はしっかりと休まなければいけなくなった。また、下請けに対する圧力にもつながるので、外部の制作会社にも過重労働を押し付けられない。結果、4カ月先に放送する番組をこの時期に早々と撮影しているテレビ局関係者も多い。特にドラマは、編集やスポンサーチェックなどスケジュールがタイトなので、まだタイトルや出演者が発表されていない作品も水面下で撮影が進んでいます」
そんな中、気になるのは創業者・故ジャニー喜多川氏の性加害問題で揺れ動く、旧ジャニーズ事務所のタレントたちの取り扱いだ。スポンサーなどの影響でCMの降板が相次ぎ、大みそかの『NHK紅白歌合戦』では44年ぶりに旧ジャニーズタレントが不在となる。このままテレビ局が排除するのかと思いきや、実際は真逆の動きが出ているという。
「すでに発表されている1月期のドラマも、これまで通りに旧ジャニーズタレントが多くの作品で主役を務めている。また、4月期のドラマでも嵐・二宮和也や木村拓哉、Snow Manのメンバーなどのドラマ出演がウワサされています。旧ジャニーズタレントを使った新バラエティー番組の計画もあるといい、ジャニー氏の性加害問題が影響するのは年内のみのようです」
ほとぼりが冷めればこれまで通り?
民放各局はジャニー氏の性加害問題について大騒ぎし、自社の忖度について調査も行っていた。しかし、ふたを開けてみれば、これまで通りに旧ジャニーズタレントを起用する方針を変えないようだ。なぜ、そんな事態になったのだろうか?
「旧ジャニーズタレントは、CMスポンサーの影響でテレビで起用しづらくなった。しかし、裏では大手広告代理店が動き、CMスポンサーから番組起用に関して了承を取りはじめているとか。各タレントがエージェント契約に移行すると発表されてから、急激にスポンサーも態度を変えました。テレビ局もその情報を確認し、年明け以降の番組ではこれまで通りに旧ジャニーズタレントをキャスティングする方針です」
NHKは紅白に旧ジャニーズタレントを出場させないという英断をしたのに、なぜ民放各局は起用を続けるのか? そこには、テレビ業界の現在におけるシビアな状況が関係しているという。
「結局、民放テレビ局もCMスポンサーも、固定ファンが多い旧ジャニーズタレントを使いたいんです。一部の視聴者の手前、調査報道をするなど一応の反省の色は見せていましたが、旧ジャニーズタレントをテレビから締め出すつもりはない。NHKも立場上は紅白へのキャスティングを見送りましたが、ほとぼりが冷めればこれまで通りに番組への起用は行うでしょう」
これまでテレビ局と旧ジャニーズ事務所は、さまざまな形で癒着を繰り返してきた歴史を持つが、今後もその構造は変わることがなさそうだ。
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