新型コロナ、季節性インフルエンザ、そして風邪の患者が増え続けている。
年末年始は医療機関が休診。頼みの綱は薬局やドラッグストアだが、肝心の風邪薬や咳止め薬などの不足が深刻化している。
医薬品不足の発端は2020年以降、ジェネリック医薬品(後発薬)メーカーによる品質不正問題などが相次いで発覚し、業務停止命令が続出。ジェネリック医薬品が不足する事態に陥ったばかりか、先発医薬品や漢方薬まで品薄になった。
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「5月8日に新型コロナが感染症法上で5類に移行して以降も感染者は減っていない。加えて、子供の夏風邪や季節外れのインフルエンザの流行も重なったため、解熱剤や咳止め薬などが品薄状態になった。一部の病院やクリニックでは、欠品の出る恐れのある薬のリストを作って、使用制限などの対策を講じたんですが、薬不足解消の目途は立っていません」(東京都江戸区内の内科クリニック院長)
各地で薬の爆買いが…
また、コロナ対策が緩和されてからは訪日外国人観光客も増加した。特に中国人観光客はコロナ禍前に戻り、各地の観光地はオーバーツーリズムに悩まされているほどだ。
「中国では11月に入ってから子供たちの呼吸器感染症が急増しています。薬不足に陥ったため、訪日中国人観光客が風邪薬、咳止め、解熱剤を爆買いしている。銀座にある大型薬局チェーンでは、薬を買うために中国人観光客が行列を作っていますよ」(医療ジャーナリスト)
さらに、日本の若者たちの風邪薬や咳止めなどのオーバードーズ(過剰摂取)による大量買い占めも明らかになった。
11月下旬、警視庁は東京都新宿区歌舞伎町の〝トー横〟と呼ばれる一角で、高校生らに無許可で咳止め薬を複数人に販売したとして、4人の男女を逮捕。容疑者らの自宅から咳止め薬約2000錠を押収している。
「薬不足の折、薬局やドラッグストア側が個人に大量の風邪薬や咳止めを売ることは考えづらい。メーカー側の人間が高値で横流ししているというウワサもあります」(全国紙社会部記者)
年末年始は、体調管理を心掛けたほうがよさそうだ。
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