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変形性膝関節症への対応~(『痛みの悩み相談室』監修/井尻慎一郎先生)

変形性膝関節症への対応
変形性膝関節症への対応(画像)wavebreakmedia / Shutterstock

膝関節の痛みが続く時は、整形外科でレントゲン検査を受けて原因を調べて治療をするのがベターです。膝関節痛を生じる病気はいろいろありますが、中高年で一番多い原因は軟骨がすり減ってくる変形性膝関節症です。

この変形性膝関節症は年齢とともに誰でも少なからず起こってくる老化現象で、老眼、白内障、白髪などと同じことです。

老化現象を止めることはできませんが、膝関節痛はさまざまな対応法で少なくすることができます。第一に体重を増やさないこと。減らすことが大事です。さらに激しい運動を避ける。特に跳んだり跳ねたりする運動をしないようにし、階段の下りはゆっくり下りることを心がけます。

装具に頼りすぎると筋肉が弱るので注意

さらに膝周囲の筋肉、特に太ももの前にある大腿四頭筋が弱ると、膝がグラグラして関節面の軟骨が傷みやすいので、大腿四頭筋を強くする体操を一度に10回程度を1日数回行います。座るか寝るかして、膝を伸ばしたり曲げたりします。寝て膝の下にタオルを折って置いて、そのタオルを大腿四頭筋の力で床に向かって押しつぶす体操も効果的です。痛みが強い時は、消炎鎮痛薬の湿布やゲル、飲み薬や座薬も使います。

それらの方法でも膝痛がある場合は、装具で膝関節を保護するのも1つの方法です。外出する時だけつけて家では外すなど、あまり装具に頼りすぎると筋肉が弱るので上手に使ってください。それでも痛みが取れない時は関節内注射や手術もあります。

監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPは下記。
https://ijiri.jp

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