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JRA重賞『有馬記念』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『有馬記念』を取り上げます。

《馬場傾向》
Aコース使用8日目。芝の育成技術向上が著しい現代でも、冬の開催は芝の維持が難しいよう。馬場の内側がやや悪化し、外が伸びる傾向がある。

《ペース傾向》
2019年、21年は逃げ馬が大逃げを打って、極端なハイペースになっている。一方、極端なスローペースになったことも3回ある。長距離よりのレースだけにペースの振れ幅が広い。

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《脚質傾向》
3角先頭から押し切るのは難しく、過去10年の逃げ馬の成績は1勝3着1回。ともにキタサンブラックだが、両年(15年、17年)ともかなりのスローペースだった。先行馬は5勝と活躍しているが、2着、3着馬は中団以降が圧倒的で、差し馬が活躍している。

“皐月賞馬”ソールオリエンスの能力全開に期待!

★タイトルホルダー
一昨年の菊花賞馬であり、昨春は天皇賞・春と宝塚記念を連勝した馬。日経賞でも2連覇しているようにこの舞台は得意で、極悪馬場で行われた今年の日経賞では迷いなく逃げ、4角で後続馬と2馬身差を、最後の直線で8馬身差まで広げて圧勝した。昨年の有馬記念では9着だったが、同レースはダートのような極悪馬場で行われた凱旋門賞で、向正面の14メートルの上り坂を、息を入れないタブーを犯したことで、強い疲れが残ったものと推測している。一方、今年は超高速馬場でやや距離が短いジャパンCを叩いての一戦。もともとの能力の高さを考えれば、外差し有利の馬場でも前から押し切れる可能性が高い。

★ソールオリエンス
今年の皐月賞馬。皐月賞では1番枠から好スタートを切って、最後方付近まで位置を下げて外へ誘導。道中も最後方付近の外目を追走し、3角手前で外から進出。スピードが乗ったのが4角だったため、大きく外に振られるロスが生じたが、直線ではしぶとく伸びて中団まで上がり、ラスト1Fで早めに抜け出したタスティエーラを捉えて1馬身4分の1差で完勝。今秋はセントライト記念2着、菊花賞3着と振るわないが、菊花賞は前有利の流れとなった中で、中団やや後方でレースを進めて、向正面で位置を押し上げていかなかったことがタスティエーラにも敗れた理由とみている。ここでの能力全開に期待。

★ディープボンド
天皇賞・春で3年連続2着。阪神大賞典でも一昨年、昨年と2連覇している。有馬記念では一昨年に2着に善戦している。同レースでは好位の中目を追走。向正面で包まれたが、3〜4角で他馬が避ける馬場の悪化した最内から進出して、やや窮屈な間を通して前2頭の外に誘導したところで、外からエフフォーリアに一気に差され、それに食らいついての2着。パンサラッサがかなりのハイペースで逃げたことで、本馬の豊富なスタミナが活きた面がある。スローペースの上がり勝負となった場合にはキレ負けする可能性があるが、ペースが上がればこの距離でもチャンスがある。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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