立憲民主党(立民)の有志議員約30人による「田中角栄研究会」が12月12日に設立された。
「2023年12月16日は、田中角栄元首相没後30年でした。田中元首相の政治姿勢は、国民に寄り添った政治と国際政治の中で日本の発展をひたすら願ったもの。一方で今の岸田政権に目を転じれば、キックバック疑惑や首相を揶揄する〝増税メガネ〟に代表されるように国民生活から乖離している。研究会は田中政治を学び直し、政治の原点に立ち返るという趣旨です」(参加した立民議員の1人)
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田中元首相といえば、自民党の政治家だ。なぜ、立民議員による研究会なのか。
「角栄さんの娘である田中眞紀子さん、夫の直紀さんは自民党を離党し、立民の前身である民主党議員だった。田中元首相に師事した小沢一郎さんも、自民党を離党した立民の重鎮議員ですからね」(同)
同研究会の発起人に名を連ねた馬淵澄夫元国交相は、田中元首相に憧れて政治家を志したほどの〝角栄フェチ〟だという。
「参加メンバーは立民内で保守系議員が多い。何とか政権奪取したい立民議員にとっては、田中政治の政策もさることながら、現在も絶大な人気を誇る角栄さんの人間性も参考にしたいのだろう」(自民党議員)
政権奪還可能な代表に
ただ、権謀術数渦巻く政界だけに、同研究会発足には別の見方をする立民関係者もいる。背後に小沢氏の影が見え隠れするというのだ。小沢氏といえば、前回21年の立民代表選で泉健太氏を推し勝利の原動力となった人物。
「ところが、代表になった泉氏は、やることなすこと腰砕け。自民党が派閥裏金疑惑でグダグダでも、泉立民は政権奪還の糸口さえつかめず犬の遠吠え状態だ。そのため、小沢氏ら保守系議員は来年の代表選で泉氏を降ろし、政権奪還のできる代表を擁立したい。その意見交換の場が『田中角栄研究会』とささやかれています」(同)
いずれにせよ、没後30年を経てももてはやされる田中元首相。立民のセンセイたちはくれぐれも、田中元首相がロッキード事件で受託収賄などの容疑で逮捕された史実もお忘れなく。
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