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JRA重賞『中山記念』(GⅡ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

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そう2週続けて良いことはないか。毎週万馬券当たってりゃ、映画評論家なんてさっさと辞めて、競馬に専念して蔵建てるけどね。

思い返せば、先週のフェブラリーS、見切ったレッドルゼルは4着が精一杯で、やはり距離の壁か? 勝ったカフェファラオはやっぱりルメールさんは巧いワ。とそこまでは良かったわが予想だが、2、3着がヌケではお話になりません。降参です。ちょうど開催替わり。気分を変えよう。東京から中山へ、心機一転で古馬GⅡにGO!

先週は自信度Bだったので、先々週的中のゲンを担いで5頭ボックスにしたが、今週は不動の本命馬がいるので、軸1頭の流しに徹する。その馬は⑧ヒシイグアス。名前も良いね。同じ〝ヒシ一族〟で平成ヒトケタ時代に活躍し〝女傑〟と呼ばれた最大級ご贔屓牝馬のヒシアマゾンと〝南米つながり(?)〟で呼応しているのも何より。中山は前走で勝った金杯を含め、このコース6戦3勝、2着2回という連対率〝準パーフェクト〟を誇っている〝中山の申し子〟でもある。よほどのアクシデントがない限りカタい軸馬だろう。もう、石屋の小僧も驚いた、ってほどカタい!(と、信じたい)

おまけに鞍上がマイブームの松山弘平だもの。有馬記念で11番人気のサラキアを、共同通信杯で7番人気のヴィクティファルスをそれぞれ2着に持って来て、両レースとも万馬券をボクに提供してくれた。現在トータルけっこうプラス決算なのも、大恩ある松山ジョッキー様のおかげです(笑)。そんな彼が今度はおそらく1番人気の馬に跨がる。〝穴騎手?〟が本命馬に…って軽くヤバくねえ? いや違うね。現在リーディングではルメールに続く2位(2月26日現在)に付けているほど腕達者だもの。前記の中山金杯だって1番人気のヒシイグアスで快勝だったではないか。

蛯名の引退日だが情け無用で消し!

相手はいろいろ迷うところではある。ルメールが乗る⑪クラージュゲリエが除外対象から繰り上がってきた。危うく、ルメールが〝お休み〟や海外遠征以外で、重賞に乗らない週が珍しくできるところだった。こういう運は大切にしたい。あとは逃げ馬が穴を出す開幕週だけに(近年、その傾向特に強し)、ここ2走GⅠゆえか凡走したが、逃げ一頭が望めそうな⑦バビット。この2頭が厚目か。加えて横山兄弟の⑬ウインイクシード、①トーセンスーリア、さらにベテラン岩田康の④ケイデンスコールあたりか。あとはルメールに離されっぱなしのデムーロをたまには〝応援馬券〟で⑥フランツも。一方、三浦パンサラッサは中山苦手だろうし、ゴーフォザサミット騎乗の蛯名も引退日の重賞を飾れるほど甘くはない、と見て情け無用で消した。

さて恒例の映画馬券。映画題名にはなってはいないが、ヒシイグアスにちなむ〝イグアスの滝〟は南米の大瀑布で、映画『ミッション』(86年)に出てくる。18世紀中期の布教活動下における悲劇を描いており、十字架にくくりつけられたまま落下する神父の姿が衝撃的だったが、個人的には、キリスト教徒でもないせいか、映画全体の感動は希薄で思い入れも薄かった。でも、ヒシイグアスには…というより松山騎手には大いに思い入れがあるから、馬のイグアスは黙って買い! 本来ならオーケンムーンの父オーケンブルースリからブルース・リーのことでも、と思ったが、挫石で回避してしまったので、その話はまた今度。買い目は⑧ヒシイグアスから馬連・3連複で相手6頭①④⑥⑦⑪⑬で決まり!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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