(画像)Dean Drobot/Shutterstock
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西川龍馬オリックスFA移籍の“人的補償”は吉田輝星!? 広島の1本釣り作戦とは…

西川龍馬(29)の人的補償は誰だ? 西川のオリックスへのFA移籍会見が開かれたのは、12月1日だった。先に行われた広島カープのファン感謝デーでは新井貴浩監督もエールを送り、〝円満退団〟であることがアピールされた。しかし、西川は今季後半に4番も務めた中核バッター。「今後、オリックス側に人的補償を求めるはず」というのが、大方の予想だ。


「広島は人的補償で〝一本釣り〟するのが上手です。大竹寛を巨人に奪われた13年は一岡竜司(23年引退)を獲り、長くチームに貢献してくれました。丸佳浩の慰留に失敗した18年オフは長野久義を獲得、古くは、新井監督が阪神にFA移籍したときも赤松真人を獲っています」(ベテラン記者)


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実は、広島は〝心理戦〟が得意なのだ。


オリックス側は、まだ28人の選手をガードするプロテクト名簿を提出していないが、西川を所属選手リストに公示してから2週間以内に、それを終えなければならない。


「オリックスは名簿作りは相当苦労させられそうです」(関係者)


リーグ3連覇を果たしたオリックスは、投打共に人材の宝庫だ。それだけでも28人のプロテクト選手を選ぶのが大変なのに、さらに名簿作りを難しくさせる情報も飛び込んできた。

吉田輝星は広島のほうが…!?

西川の入団会見に先駆けて、オリックス、広島の双方がNPB事務局に「人的補償に関する規約の確認」をしていたのだ。

「西川のFA入団が決まる直前、オリックスは日本ハムとの交換トレードをまとめています。その交換トレードで移籍してきた吉田輝星(22)は、人的補償の対象なのかどうか、両球団には『名簿漏れすれば、対象になる』と伝えられました」(同)


戦力として、吉田が必要かどうかはともかく、トレード加入してきたばかりの選手を一本釣りすれば、4番を引き抜かれたリベンジにはなる。パ・リーグに詳しい某プロ野球解説者によれば、今回のトレードはオリックス側から持ち掛けた話だったという。


「吉田は『環境を変えれば活躍する』と、ずっと言われてきました。広島先発陣は大瀬良大地、森下暢仁など故障明けの選手も多いので、オリックスよりも広島のほうが活躍の機会も多そうです」(同)


吉田が日本ハムで伸び悩んだ背景に先発希望があった。現時点でその力がないということで救援登板が多かったが、オリックスは山本由伸、山﨑福也が抜けても先発投手には困らない。新井監督と広島の編成部が〝吉田強奪〟を決断する可能性は高い。


もっとも、吉田強奪説が「打てる野手」のプロテクト漏れを誘う作戦なのかもしれないが…。広島が今オフの主役になりそうだ。