(画像)Krasula/Shutterstock
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EV投資からの撤退が相次ぐ!? 世界的メーカーが生産拡大の延期を発表へ

コロナ禍を挟み4年ぶりに開催された『ジャパンモビリティショー』(旧・東京モーターショー=10月28〜11月5日)が、約111万人の来場者を集め、まだまだ日本に自動車ファンが多いことが裏付けられた。


各社が発表したコンセプトカーは大半がEV(電気自動車)で、中国メーカーの『BYD』が出展するなど改めてEV時代の到来を印象付けたが、一方で世界のEVに対する風向きは急速に変わりつつあるようだ。


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例えば、『ホンダ』はジャパンモビリティショーのプレス公開日にあたる10月25日に、米『ゼネラル・モーターズ』(GM)とのEVの共同開発の中止を発表。世界中で行われている補助金頼みのEV販売下では、採算性が見込めないと判断し戦略的提携を打ち切ったとみられているのだ。


もちろん、こうした動きは日本だけではない。


「一方では中国政府の潤沢な補助金を頼りに低価格で世界中に販売を拡大していた中国EVメーカーが、『不公平市場競争の産物』というレッテルを貼られ始めた。これら中国製EVの台頭を阻止するため、EUでは10月から中国メーカーの補助金調査を開始したほどなのです」(自動車評論家)

トレンドの崩壊

また、これに加えて『テスラ』はメキシコの工場新設延期を示唆し、『GM』も電動ピックアップトラックの生産拡大の延期を発表。『フォード』もEV関連投資計画150億ドルのうち120億ドルを延期すると発表するなど、各自動車メーカーはEVの将来性に警戒感を強めているのだ。

「数年前まで『100%EV』が先進国共通の未来図だったが、そのトレンドがここにきて崩壊し始めている。世界中のメーカーのEVシフトが混迷を見せ始めているのです」(経済記者)


次世代自動車の主流はEVか、その答えが出るのはしばらく先になりそうだ。