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田中将大の活躍そっちのけで楽天が悩む「イニエスタ契約最終年」問題

Imaxe Press / Shutterstock.com

今季、メジャーリーグから田中将大投手が復帰したことで、連日、メディアは東北楽天のキャンプ地に押し寄せている。田中の一挙手一投足にプロ野球ファンの注目が集まり、球団の宣伝になっているのは間違いないが、楽天グループには別の悩みが…。

「田中の推定年俸は、NPB史上最高額の9億円。三木谷浩史オーナーの気前のよさと、新型コロナウイルス禍による米FA市場の大遅延が重なり、現役バリバリの田中の帰還が決まりました」(担当記者)

だが、同社のもう一つのプロスポーツ組織、Jリーグ・ヴィッセル神戸は、コロナ不況を免れないようだ。

「アンドレス・イニエスタとの契約が今季で満了します。元スペイン代表MFで、世界のサッカーファンを魅了したレジェンド。他チームのファンまでが残留を強く願っていますが…」(専門誌記者)

イニエスタの年俸は、約33億円(推定)。Jリーグでは他を圧倒する史上最高額で、日本スポーツ界全体で見ても破格の厚遇だ。しかし、Jリーグの各クラブは深刻な経営難に陥っており、神戸も例外ではない。

「Jクラブの大半が3月に決算期を迎えるんですが、昨年10月、全56クラブの約4割が債務超過、約8割が赤字になるとの見通しが示されました。6万人以上を収容する埼玉スタジアムを持つ浦和レッズでさえ、入場者収入が約13億円減。神戸もその例に漏れません」(同)

ヴィッセル神戸の総年俸は浦和レッズの3倍以上

そのJリーグは、2月26日に開幕を迎える。しかし、大幅な入場者制限となるのは必至で、神戸にはイニエスタ以外にも昨季の年俸が5億円のフェルマーレン、同2億円のドウグラス、さらに日本人選手で最高年俸1億4000万円の元日本代表・酒井高徳と、〝大盤振る舞い〟の選手が揃う。コロナによる経営難が楽天グループを苦しめるのだ。

「昨年度、神戸の総年俸は約47億円。これは2位の浦和レッズの3倍以上の額です。さらに神戸は1月下旬、ブラジルU-20代表で〝超逸材〟と言われるリンコンを移籍金300万ドル(約3億円強)、年俸80万ドル(約8200万円)で新たに獲得しました。イニエスタの後継者を兼ねているのか、それとも…」(同)

イニエスタの年俸は「三木谷氏のポケットマネー」なんて話もあった。田中に大枚をはたいてしまった以上、伝説の選手も今季で見納めか…。

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